登録:昭和59年 土佐愛蘭会(820号)
高知県安芸市土居の産。寒蘭のコレクターさんなら誰もが知っている、一時代を築いた、柄物の一級品種です。土佐愛蘭会での登録より前、最初にこの品種が命名登録されたのは寒蘭柄物全国連合会でした。同会の会誌を見ると「深紺覆輪中透け縞」と紹介されています。
花は一文字に近い三角咲き中輪、花弁に淡緑の爪覆輪や縞を交える桃紅色基調の柄花です。
大ブレークしたのと栽培が容易であるがゆえ、急速に普及し、格安になりました。寒蘭の価値というのは「安い=悪い」ではないのだから、大切に育てていただきたいものです。
往時は恐ろしく高価な、普通の人では手が付けられないでいた品種を「パチンコで負けちゃった」くらいで買えるんですからね! 時代が過ぎ去ったのは寂しいけど、これはこれで良かったのかもしれません。
商品は全体的に地味目な柄の成木株2.5条立です。今年の新芽は平均的な柄性に戻しています。柄物としてはサイズ的に大き過ぎですが、花を観賞するための株として育てはいかがでしょう。
※プラ寒蘭鉢5.0号植込み
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