211129-1 名ノ浦更紗 (未登録) SOLD OUT ありがとうございました
      
今回、名ノ浦産の隠れ名花の一つをご紹介させていただきました。 私が初めて花を確認したのは1990年頃、〈品代錦〉の登録された時期と重なります。これだけの時間を経過しても、いまだに数が少ないのは、栽培の難易度が高いことが主な理由でしょう。

高知県室戸市吉良川町名ノ浦の産。中輪サイズの更紗。正三角より少し副弁を上げた花姿が基準です。白地の舌を染める鮮紅色のベタ点が印象的。花弁の色は複雑で、そのときの気候条件や環境によって、同一品種と思えないくらいの変化が現れます。また、舌点にしても開花時期が早いものはベタ舌に近く、遅い時期になるにつれて紅一点に変容していく傾向です。
ベタ舌品種のベタ点が不完全なときの様子は、ベタ点が途切れV字やU字状の配列に移行するのが普通であることを思えば、この品種の高いクオリティをご理解いただけるのではないでしょうか。

過去に遡る花の画像を載せ、花弁の色と舌点が変化する振れ幅をお見せします。これらが全て同一株なんて不思議というほかありません。

商品は3条立の中成木株。この品種にして根は最上です。葉先の切除箇所が多いのが残念に思います。「花の見本」の上2つは今年、この株立ちに咲いたものですが、5条立のバック2条を外した際に切除しました。

※葉の白い汚れは殺菌剤です
※プラ寒蘭鉢5.0号植込み