201127-2 交雑種!(人工交配山播き)¥5,000 SOLD OUT ありがとうございました
      
今回ご紹介した青更紗は日本寒蘭の血統に「寒蘭以外のシンビジウム」を混ぜているハイブリッド品種です。おおよそ寒蘭には見えない第一段階〈交雑種A〉をベースに、何度も寒蘭に掛け戻して、ついに本当の寒蘭と見分けがつかないところまできています。数年前から育てている株が増えたので、株分けして商品にしました。2輪付いた花は15日が経過してこの状態なので、耐久性はまずまずといったところです。

縁あって、この交雑種は大切な使命を託され、私のところに来たのだと考えました。
正統な日本寒蘭を守るために、ひと働きしてもらわなくてはなりません。
この商品を購入された方が、展示会に参考出品するなどして、以下の内容を広く伝えてくださればと願っています。

「寒蘭と見分けがつかなくなった人工交雑種の大規模な系統」が寒蘭界に多く混入している現状は、ある人より「日本寒蘭」に「得体の知れないシンビジウム」を掛け合わせた種子を託され「山播き」の依頼を受けた方が実行したのが発端です。この最初の段階で止めておけば、日本寒蘭との判別が容易な雑種が幾つか生まれた程度に収まっていたのかもしれません(ただし、自然環境に配慮し、山播きによる群生を、地下茎ごし全て取り除く必要があったでしょう)
しかし、事態は最悪な方向に動きました。〈交雑種A〉から始まった一群は、日本寒蘭の多数品種と何世代も戻し交配を重ねて、山に播かれ、寒蘭と見分けが付かなくなるまで進み、大規模な系統を構成するに至っています。
〈交雑種A〉を由来とする品種の多くが、(交雑種という)事実が伏せられたまま市場に出ているのでご注意ください。 数年にわたり、幾つかのメジャーな愛好会のひな壇(上位入賞)を飾り、(寒蘭の肩書で)命名登録に至った有名品種の本性を、皆さま ご存じでしょうか?
本件はたまたま、作出者が教えてくれたことで、追跡調査を重ね、発表できた事がラッキーでした。 もしかして他に同様の話があったとしても、作出者本人しか知りえない事実なんて・・・恐ろしくはないですか!

密室での行為ゆえに、透明性が確保できるはずもない、人工交配の手法を寒蘭業界に持ち込んだことで、寒蘭と見分けも付かなくなった洋ランが創られ、寒蘭と偽り、寒蘭に紛れ、作出者の手を離れた後も、ずっと捏造の対象であり続ける・・・。こんな事、有り なんでしょうかね!

蘭の世界は、品種改良によって進められた「洋蘭(西洋の蘭)」と、自然種とその変異種によって構成される「東洋蘭」があります。両者の価値基準は全く異なったものです。
呼称だけ「東洋蘭」システムは「洋蘭」でいいなら、2つを分ける必要などあるんでしょうか?
由緒正しくも「日本寒蘭」は、優れた目利きの先人たちが見いだし育んできた園芸文化です。私たちにはこれを継承し熟成させる役割があると思いますが、いかがでしょう?

皆さまには事実を知っていただいたうえで、その方なりに最善の答えを出してくださることを願います。

※プラ寒蘭鉢5.0号植込み


それから、参考までに、〈交雑種A〉をルーツとする2つの花を載せたのでご覧ください。
「参考画像1」の品種は「寒蘭以外のシンビジウム」の性質が強く表れています。
「参考画像2」は〈梅弁金鵄〉と掛け戻した、黄花の要素の強い個体で、葉も花も日本寒蘭の肉厚品種に近い様相です。また、これに似た桃花に近いものや、黄花とも桃花ともとれる複雑な色味の花も確認されています。