230505-1 菊御紋 (奇花) SOLD OUT ありがとうございました
 
初めて展示されたのが阿波寒蘭会(2002年)花展、優秀賞に選出されました。当時の資料には高知県産と発表されています。下段の「花の見本」はこのときのものです。2021年に命名登録されるまで、ずいぶん時間が経ちました。3例載せた「花の見本」は同じ分け株ですが、それぞれ違った感じに咲いているのが興味深い。
例がないほど整った、更紗の見事な菊咲。しかし、奇花としての度合いが強すぎるためなのか、花芽の成長が止まりやすく、殆ど開花に至ることがないようです。 実際に私のところでも過去4回の機会すべてがフイになり花を見ることはありませんでした。
何度か咲かせている方がいらっしゃるのをみると、何かコツのようなものがあるのか、単に作場や栽培者の相性といったものなのか? 首をひねってしまいます。
そういえば以前、この品種に詳しい方に「花芽の成長している時期に毎日水をやるように!」と言われたことがありました。ただ、これだけを特別に分けて管理するわけにもいかなかったので、この方法をまだ実行したことはありません。

葉はチャボ風で、葉袴が極端に短く魚の鱗のような形状です。

どんなに凄い品種でも、極度に花芽が止まりやすいなら、評価を下げる他ありませんでした。当時、この欠点を知らず「メジャーな舞台で特別な奇花を発表して驚かせてやろう!」などと、変な色気を出したことが間違いで、この品種に入れあげ、ひどく損をしました。苦々しい経験です。

商品は3条立の成木株。棚の環境や管理が合えばとてつもない戦力になるでしょう。3回に一度のペースで咲かせることができれば充分過ぎるほどの結果といえます。
それが5年に1回でも。 さあ、運だめしです!

※プラ寒蘭鉢5.0号植込み