210305-1 烏丸 (青花ベタ舌) SOLD OUT ありがとうございました
 
命名登録:平成1年 土佐愛蘭会(901号)
高知県室戸市吉良川町の産。色の濃い青花、一文字に近い三角咲き。基本的には中輪ですが、木を大きくすると中大輪に及ぶことが確認されます。ベタ舌を中心に、花弁の基部を暗紫紅色に染め2〜4本の色線を放つビジュアルは、何か特別な視覚効果がもたらされているかのようです。
舌は短い形状ゆえに巻いたときは、軽く引き出してあげると見栄えが良くなるはずです。巻き込みが強くない性質なので、それも容易だと思います。
葉は艶消し濃緑色。株元が極端に硬質肉厚で、葉先にかけては徐々にしなやかさを増してきます。

元々は「清水山の青」と呼ばれていた一群から、優良株を選抜して登録したのが〈烏丸〉です。以前から(命名株を)扱うときは「命名株」であることを説明したうえで販売したのは良かったと思いますが、でも、これが正しく引き継がれているのかどうかは分かりません。市場に出ている〈烏丸〉の中にも命名株が存在しているでしょうけど・・・。 命名株もしくはこれに相当する株は、全体的に「清水山の青花」の性質が濃縮されている感じです。また、成長点(芽あたり)が少ない傾向があります。抽象的な内容を含む要領を得ない説明になり、かえって分からなくなったので一つだけ、まずは、薄手の葉をした〈烏丸〉を選ばないように。

花の性格上、温暖な地域に向いた品種です。花時期が遅くなると、花茎の伸びや、花自体の成長が頭打ちになるので、できるだけ早咲きさせた方が良いでしょう。 しかし、そうしたくても花時期の調整は難しいことなんでしょうね!

無銘時代のエピソードとかは長くなるので別の機会にいたします。

商品は4条立の中~中成木株です。

※プラ寒蘭鉢5.0号植込み