211213-2 極楽鳥系 (更紗ベタ舌) SOLD OUT ありがとうございました
 
初花で、蕾がはじけたのが3日前。遅咲きが極めて不利になるタイプの品種が、今時分に開花してこの仕上がりなら〈極楽鳥系〉の中で、最上級の資質をもっているような、そんな期待さえ抱かせます。 普通の〈極楽鳥〉と比べて花弁が長めなところや、舌の程よいサイズ感は花に似合っていて、加点要素になりそうです。
葉肉は平均的な〈極楽鳥〉よりは薄く〈八咫烏〉の様な雰囲気も見うけられ、期待していなかったのですが、とても良いパフォーマンスを発揮してくれました。
ただ、これを野球に例えると、第一打席の結果を見たにすぎません。

もとは知人が「チャボの特上品」として入手し育てていた苗です。 「1芽仕上がればバック1本が落ちる」を繰り返していたのか、いつも2本立ちだったような覚えがあります。
20数年も前、私が譲り受けた段階で5cmに届かない1枚葉の2本立ちでしたから、長い年月を要するのも致し方ないところでしょう。葉長が10cm程になった頃には〈極楽鳥系〉と判別できる材料は揃っていましたが、例外的なケースもあり、そう簡単なことでもありません。
今年、めでたく初花を咲かせました。 まともに育てていると忍耐が続かないものを、忘れたつもりになっていたのが良かったのでしょうか。

商品は3条立相当の中木株。12月10日の開花です。

※葉や株元の白い汚れは殺菌剤です
※プラ春蘭鉢5.5号植込み



参考までに〈極楽鳥〉の解説を加えます。

命名登録:昭和55年 土佐愛蘭会(725号)
高知県室戸市吉良川町の産。八咫烏系の中で、厚葉&肉厚花の特徴を持つ品種。鳶色が基調の花で更紗としては色線が不明瞭な部類に入ります。
当時「濃紅褐色ビロード風」と表現されていた、優れたベタ舌がセールスポイントです。