高知県室戸市吉良川町の産。八咫烏系の中で、厚葉＆肉厚花の特徴を持つ品種。鳶色が基調の花で更紗としては色線が不明瞭な部類に入ります。
古い資料に見る「濃紅褐色ビロード風」と解説された完成度の高いベタ舌がセールスポイントです。
〈極楽鳥〉は品種名ですが、最近は殆ど系統名として用いられています。
3条立に相当する中木株を載せました。〈極楽鳥系〉では平均的な個体です。この時期に新芽3枚葉が成長途上ということは、来年遅れて新芽を付けるか、新芽の替わりに夏場花芽を構えるか、この2つの可能性が強くなるでしょう。
※殺菌剤をかけて、葉が白く汚れています。
※プラ寒蘭鉢5.5号植込み
※極楽鳥など八咫烏系は規模の大きな系統で、これ以上命名登録を重ねるとキリがなく、整理できなくなるので、 全体では〈八咫烏系〉、肉厚花のものは〈極楽鳥系〉として管理しよう――かつて土佐愛蘭会の方針でした――苦肉の策ですが賢明な措置だったと思います。 ・・・同会が保存会としての役割を果たしていた頃の話です。
