230917-1 大文字 (赤花極大輪) SOLD OUT ありがとうございました
 
〈大文字〉はとても懐かしい花です。 業者としての見習い期間といいますか、私の寒蘭キャリアがスタートしたころ、愛好家さんの棚や展示会などで普通に見かける品種でした。それが、このところ消息すら分からないくらいに株数を減少させていましたからね。まあ、しばらく需要が無かったというのもあるでしょうけど・・・。 この株を見つけたときは「よくぞ生きていた」と語りかけたほどです。

命名登録:昭和44年 土佐愛蘭会(484号)
高知県土佐清水市有永の産。大文字の送り火をイメージして名付けられた? 赤花極大輪。副弁の角度は一文字型と正三角咲きの中間くらい。花間に対して花弁が大きすぎるので花同士が交差します。それに、内弁は反転しがちで、花の完成度でいえば疑問符を付けられても仕方ありません(私はこの品種なりの美しさを持っていると思いますが!)。 人工交配種を創るなら、このレベルは失敗作とされるでしょう。しかし〈大文字〉はまぎれもない自然種で、日本寒蘭の長い歴史に足跡を残してきました。
長い真っ赤な花弁は彼岸花を連想させるビジュアルです。

もうすぐ3条立になる中成木株を載せました。緑黄の葉色は品種の特徴です。


※プラ寒蘭鉢5.0号植込み