ロケットストーブ

ロケットストーブ第1号      
 

  ロケットストーブ第1号の完成品を自宅の居間に置いてできばえを見ているところです。
  室内でも使用可能なように、空気取り入れ口と煙突を設けました。
 室内の空気を使わない。汚さない。そのことを頭に置いて設計図を作ったのが、2014年のことです。
 頭の中には、おがくずでも燃やせる、天ぷら油の廃油でも燃やせる、などの理想像がいっぱいありました。
  炎も見られるようにしたいと、耐火用ガラスを利用した蓋も自作しました。しかし、食器用の耐火ガラスでは、
 長時間は保たずばらばらに砕け跳んでしまいましたが・・・。
  溶接技術も道具もないのに理想だけで設計図を作り、ネットでロケットストーブの原理を学びました。
 設計図を書いては、『これでは組み立てられないな。』『実施はこれで燃えるのかな』などと創造力と技術の習得で
 月日が流れました。その間に作業場の移転や新作業小屋の建築もありました。
 そして完成したのが第1号です。
 

 1号の製作途中

薪の投入口や空気取り入れ口、煙排出口などの穴を開けたところです。
炉とヒートライザーはすでに接続を済ませています。炉もヒートライザーも
分離されているのですが、接続用の平綱を溶接していない状態です。

 炉部分とダンパー(空気量調節器)

  炉の内部は2重構造になっています。
 この構造により、やかんを置いても火が
 消えることなく燃え、炎が外にも出ない
 のです。






  1号機の新しい小屋での使用状況です。

  ヒートライザーの上部は、高熱で塗料がはげてしまいました。というのも、プロパンガスのボンベに塗られていた塗料
 をはがさずに耐熱塗料を上塗りしたためです。
 耐熱塗料は必ず下の塗料をはがしてから塗るようにしましょう。
  暖炉の下には、耐熱用の壁材とその下に鉄板を敷いています。炉もヒートライザーも多重構造のため塗料のはがれ
 具合からも分かるように、下部は比較的低温です。

  ストーブの性能

  ヒートライザーが冷めた状態で火を付けるのには、傍に見えるガスを用いて、2,3分はかかります。
  細かくした7,8本の木ぎれに火がつき燃え始め、ヒートライザーに炎が引き込まれるようになると
 もう大丈夫です。大きな木を入れてもすぐに着火し燃えます。このとき煙突からは、少し黒煙がでますが、
 すぐに煙は見えなくなります。後は、ストーブに火が入っているのかどうか煙突では分かりません。
  もちろん室内にも一切煙は出ません。
 ゴウゴウという音が聞こえますが、それは炎が音を立ててヒートライザーに吸い込まれる音です。
  煙突を戸外に出さないとにおいがしたり、多少目にしみるようなことが起こるので、完全燃焼とは言いませんが、
 かなりの燃焼効率だとは思います。

  このストーブの欠点

  最大の欠点は、燃やせる薪の径が限られること。一度に炉に入れられる薪の量が少ないことです。
 薪の径は10cmまでで、薪は10cm径で、長さが20cm程度のものが3本程度です。もちろん径の小さなものなら
 もっと入れることはできますが、最大入れても燃焼時間は、2時間くらいまでです。2時間ごとに薪の補充が必要に
 なると言うことです。
  また、煙突の排気口が低い位置にあるために、ヒートライザーが暖まるまで炎の引きが悪く最初の着火までに
 時間がかかることです。
 これらの欠点を解決するために、第2号の作成にかかることにしました。

  そして、第2号の完成が今年(2017/2)になったのです。

  第2号ストーブへ