2007年12月の暮らし

12月31日(月)雪 この1年ありがとうございました

「暖かなクリスマス」と書いたら、おとといから急に寒くなりました。

昨日も初雪がちらほら、大晦日の今日も舞っています。

我が家の年末年始は、判で押したように変わりません。

29日が大掃除、30日がお餅つき、31日がおせちの準備とお正月さまを迎える準備です。

元旦は初日の出を拝んで、お歳とりのお屠蘇をいただいて、初詣とお墓参りに出かけ、午後は年賀状を読んだり書いたり・・・。

2日は地域の初会と、年始の来客があります。

子どもの時から見てきたことを引き継いでいるつもりですが、もちろんずっと簡略しています。

昔はお豆腐もコンニャクも、お正月のためにたくさん手作りしていました。

門松も手作りしたし、蔵などにもしめ縄を張っていましたもの。

今は玄関に自分で作ったしめ縄を飾り、ついたおもちは蔵や工房やいたるところにお重ねにして祭りますが、それでも周りの人たちからは「買わないの?!」と驚かれます。

ましてや重箱にその年に収穫したお米を入れて、だいだいに松竹梅を挿してお米の真ん中に入れ、その周りに干し柿や栗をまつる「お正月さま」と呼ぶ飾りは、やっていない家の方が多いかも知れません。

でも、これをやるとなんだか「お正月を迎えるのだなぁ」という気持ちになるから、不思議なもんですね。

チェンマイへの旅からスタートした2007年も、あと数時間で終わります。

この1年いろいろなことがあったけど、おかげさまで大波小波を乗り越えて新年を迎えられることを感謝しています。

2008年はより「ほんもの」を選ぶ時代になると思いますし、その傾向は私たちには嬉しいことです。

心をこめて暮らし、心をこめてほんものを作り、人とつながることを喜び合いたい。

2008年もどうかよろしくお願いいたします。

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12月26日(水)晴れ もったいない

月に一度の不燃物を出す水曜日。

ビン缶類を持って出しに行ったら、分別してあるケースにサワチがたくさん捨てられていた。

見ると少しも割れていない、年代物のサワチ。

「もったいない!!」

せっせと何度も運んで、ベランダに並べたのが下の写真だ。

ほこりだらけなので、「こんな古いもんは置いといても使わん。年末やから捨ててすっきりしよう」と捨てたのだろうか。17枚もある。

その古さが私にはたまらない。

土佐の伝統食のサワチ料理に使うだけでなく、果物を盛っても、スープスパゲティでも、何でも合う。

捨てた人にはゴミが、私には宝。それがおもしろい。

古い着物や布団なども、「焼いてしもた」と言う人がとても多い。

その度に私は「もったいない!」と悔しがる。

捨てないで。邪魔なら私がいただいて、再生して大切に使わせていただきますよ〜。

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12月24日(月)晴れ 暖かなクリスマスイブ

我が家のクリスマスツリーは、10年来シンプルなものだ。

ジンシャークッキーを星やハートやツリーの形にして焼き、モミの木に吊るす。

それ以外は色のついていない電飾を、ぐるぐると巻いただけだ。

ポレポレ村長に海外からクリスマスカードが届いたら、それもツリーに飾るので唯一の彩りだ。

モミの木だけは本物じゃないと嫌なのだが、ピカピカする熱は木にとっては迷惑だろうし、電気の消費も考えてこまめに消している。

先日も卒業生の親子が夜訪ねて来てくれたので、薪ストーブとクリスマスツリーを点灯して迎えた。

ピザを2枚焼いて、残った生地を「明日の朝、パンを焼きませんか?」とあげると、お母さんがとても喜んでくれた。

パンやピザの種をこねる時はだいたい400gの粉にするから、ピザ4枚分できる。

2枚焼いて、あとはパンにすることが多い。

「今度ぜひ教えてください!」とおっしゃる。

「とても簡単なんですよ〜」あまり難しいことは、私たちには出来ない。

昨夜は高校1年生の女の子が、クッキーを焼きに来た。

ツリーに飾ったジンジャークッキーを1つはずして、試食してもらう。

自家製全粒粉なので、上品ななめらかさはなく素朴なカントリー食感が珍しがられる。

静かな夜、若い子とクッキーを焼くのも、また楽しからずや。

イブの今日は、クリスマスケーキを焼いた。

平和で暖かなクリスマスに感謝しよう。

空には満天の星! メリークリスマス♪

tree047.jpg 最後にはクッキーを全部食べてしまうツリー

12月22日(土)雨 まずは手首の運動を!

「冬至」の日は一日中雨になり、薪ストーブのパチパチ燃える音を聞きながら、静かに読書を楽しみたい日だった。

霜枯れの景色の中、紫色の煙が家の煙突から昇るのは、ほっと心がなごむ。

今日読んだ1冊は、衝撃的な「食品の裏側」。著者は、安部司さん。

食品添加物の営業をしていた著者は、食品の裏側を知り抜いている人。

その人が書いたいわゆる「告発本」である。

食品業界がウソだらけだということは、今年多くの人の心に焼きついたと思う。

この本はもう2年も前に出版されていたのに、知らなかったことが悔やまれる。

かといって激しい非難の本ではない。分かりやすい文章、穏やかな説得力、そして、人間としての良心や勇気が伝わって感動する。

食品添加物が悪いと言うよりも、食品情報を隠していることを告発している。

選ぶ消費者に正直な情報を与える、当たり前のことがなされていない実態は恐ろしい。

たとえば私はコーヒーをお出しする時、「お砂糖とミルクはどうしますか?」と客に尋ねていたが、あれはミルクなんかじゃなかったということ。

水と油と食品添加物の白い液、だった。

「ごめんなさい、ミルクが無いので牛乳で・・・」

ということもあったが、そっちの方がよっぽどミルクだったわけだ。

著者は「まず食品を買う時は、手首を返して表示を見てください」と言う。

その表示に添加物が無いものほど、安心できるというわけだ。

もっともその表示自体がウソがあるわけだから、私にすれば「できるだけ自分で作りましょう!」と呼びかけたい。

安部さんはユーモアをまじえて「まずは手首の運動を!」と提唱しているが、同じく手首をつかって土を耕すのもいかがですか?

マイ箸、マイプランター。畑が無くても、プランターで野菜は作れます。

taim011.jpg 庭のタイム

12月17日(月)晴れ 柿渋がノロウイルス抑制

木工にも染めにも一閑張りにも使っている「柿渋」。

自然素材の塗料というだけでなく、漢方薬としても使われているくらいだから、口に入れるお箸や子どものおもちゃにはぴったりだと思っていた。

今日、「高知新聞」を見たら、「ノロウイルス抑制」の見出しで大きく取り上げられていた。

ポリフェノールには抗菌作用があると言われているが、その一種であるタンニンを突出して多く含んでいるのが「柿渋」だと書いている。

冬場に食中毒や集団感染の原因となることが多いノロウイルスを減らす効果があれば、マイ箸にぴったりだ。

これからもおおいに使っていこうと思う。

「柿渋」をご存知ない人のために、ちょっとだけPR。

青柿をミキサーで砕いて、発酵させたものです。

水に強く、防腐性もあり、古来から塗料や染料として用いられてきました。

清酒の濁りを取り除く際にも使われるとか。酒袋も有名ですよね。

isu359.jpg 柿渋で仕上げたひじ掛け椅子

12月8日(土)晴れ 手仕事の楽しみ

今年最後のスローカフェは、お世話になっている四万十市の「ほたる工房」さんへ。

染めたり、削ったり、飲んだり、しゃべったり、学習したり・・・と、ほっこりまったりの幸せな時間を過ごしました。

ターシャ・テューダーが大好きなほたるママが、1年間かけて作ったお庭がステキな家です。

レモングラスを切って煮始めると、部屋中にいい香りが漂いました。

煮染めしている間に、お箸削り。

「いいねぇ、こんな時間。週に1回くらいこんな時間がほしい」

「そうそう、やっぱり手作りがいい」

「次は一閑張り習いたい」

「わたし、レザークラフトも習いたい」

お箸削りの教室では、シーンとものも言わずに集中するケースが多かったけど、今日はほたる工房さんの雰囲気のせいか、メンバーによるのか、口も手も暇なく動いてわいわい楽しい。

最後は焼きペンで、ネームやらワンポイントを刻んで、世界に1本だけのお箸が出来上がりました。

参加者みんなの個性が出るのは、お箸削りも例外ではありません。

みんな違って、みんないい。

お箸削りの楽しさにはまった人は、「家族にもプレゼントしたい!」と言って、材料を買って帰りました。

「今夜は一晩中削りそう・・・」

わかる、わかる。でも、マメを作らないでね。

ほたるママの入れてくれたおいしいお茶を飲んで、お菓子を食べながら、環境問題についても話し合いました。

私の周りでは、「マイ箸」を持つ人が急激に増えています。

自分が持てば、家族や友達や大切な人たちにもプレゼントしたくなる。

先日、ポレポレ村長も神戸の家族全員に、手作りのお箸にそれぞれのネームを入れて、お箸袋とセットでプレゼントしてきました。

自分たちに今できる、ささやかなエコ活動だと思います。

あなたも誰かにプレゼントしませんか?

ネーム入れもさせていただきます。ネームを入れても、料金は1500円で変わりません。

お約束通り、年内は送料もサービスでお届けしますので、お早めにご連絡くださいね。

申し込みは polepole@chive.ocn.ne.

hasi012.jpg ネームを入れると本当にマイ箸! もらってもうれしい

hasi018.jpg 選びに選んだお箸袋の布は、実物がずっときれいです。裏布によって感じが違いますよね。

hasi017.jpg 上はキリコの大好きなラベンダー色で、おすすめ! 中はトンボ柄、下は和柄で、年配の方にも好まれます。

hasi019.jpg 上は個性的な黒柄で、中はかわいい花柄、下は鮮やかな和柄です。

お箸袋があんまりきれいで、思わず載せてしまいましたが・・・、やはり実物の美しさが出ません。残念!

全部1つ1つ手作りです。

お気づきかもしれませんが、裏布を1mmほどずらしてトリミングしています。

けっこう手間暇かかっています。それでも「楽しい♪」と縫ってくださる、それがうれしい。

楽しんで作ったものには、1つ1つにエネルギーがあります。

もちろん、お箸はポレポレ村長が削ったものだから、1膳1膳ぜんぶ違います。

ナイショ話ですが、職場の忘年会が21日にあります。

一人1000円程度のプレゼント交換があるのですが、迷わず「これだ!」とひらめきました。

男性に当たるか女性に当たるか分からないので、お箸袋に迷ってしまう・・・

ええぃ、両方とも包もう!

いつもの性格で、予算オーバーだけど2種類をきれいにラッピングすることにしました!

12月6日(木)晴れ 冬本番

急に冬になった。

だいぶ前から霜が降りるようになり、ハーブも花も茶色く枯れてしまった。

庭は淋しい季節になるが、真っ白に霜が降りた風景もまた美しい。

朝日にキラキラ光っている。

今朝などは川霧も立ち込めていて、車を止めて写真を撮ろうかと思ったくらいだ。

これからどんどん寒くなるだろうが、冬を楽しみたい。

スローカフェは8日(土)で今年のぶんは終了。来春までしばらく冬休みだ。

来年もいろいろな企画を立てて、またみんなで取り組みたい。

一人より二人、二人より三人・・・みんなでやるから楽しい。

いい人たちと寄り添っていこう、つながって生きよう。

imo057.jpg さつま芋がおいしい季節です

2007年11月の暮らし

11月30日(金)晴れ 干し柿づくり

長老が植えたあたご柿が、みごとに熟してきた。

ポレポレ村長が、「どうせ植えるんだったら、すぐに食べられる甘い柿にすればよかったのに」と首をかしげるが、長老は干し柿が大好きなのだ。

皮を剥いて軒先にぶらさげると、大満足で毎日眺めている。

干し柿では失敗したことがある。

カビが出やすいのだ。

皮を剥いたらホワイトリカーをくぐらせ、手で触れないように日当たりのいい軒下につるす。

そのために、採る時に枝を少しつけておくといい。

以前は紐も自然素材のシュロでやったのだが、取りに行く手間を省いて家にある荷造り紐にしてしまった。

文旦もすっかり色づいてきた。

レモンも若草色になってきた。

いつの間にか季節は巡り巡る。

今年もあと1か月。

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11月25日(日)晴れ 湯たんぽ

なんでもっと早く買わなかったんだろう。

発案はポレポレ村長で、薪ストーブは火力が強く、お湯も鍋物料理も染色も何もかもまかなってもなおお湯が余る、だったら湯たんぽに利用したらいいのでは・・・というひらめきだった。

私が子どもの頃は、陶器の湯たんぽを使っていた記憶があるので、もしかしたら探せばどこかにあるかも知れない。

でもあれは重くて、冷めたら陶器の肌がヒヤリとする。

今はもっといいのがあるのではないか?

さっそくポレポレ村長がホームセンターに買いに行ったら、ステンレスとプラスチックの両方があったそうだ。

600円台と900円台、300円の違いならステンレスにしようと買ってきて、大正解!

最初の晩はお湯をいれたが、次の日からそのままストーブにかけて温める。

バスタオルでくるんで布団の中に入れると、ほんわりと朝まで暖かい。

こんなに優しい温かさで、朝まで持続するとは思っていなかった。

すっかり湯たんぽファンになり、みんなに勧めている。

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11月24日(土)晴れ ナチュラルスイーツ教室

黒潮町の特産品を使った「海さち山さちプロジェクト」も、いよいよ今回で最終回。

今日は黒砂糖づくりの現場を見学して、マクロビベースのナチュラルスイーツを3品作った。

黒砂糖づくりは、まず砂糖キビの圧縮から。

そこから出た汁を、三釜で順々に煮詰めて、とろとろになったところに石灰を加え、箱に詰めて冷ます。

だいたい4時間かかり、すべて昔ながらの手作業だ。

たくさんの薪も必要になってくる。

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かたまる前の液体を「ぼか」と言い、熱々をごちそうになった。

かなり甘い。少しお湯割りで飲んだらいいかも知れない。

できたての黒砂糖は600g1000円で売っていて、まだ冷めていないのだが1箱買ってきた。

削ってクッキーやケーキに使うのだ。

麻乃さんの指導で、ナチュラルスイーツ3品作った。

驚いたのは、卵も牛乳もバターも使わない「生クリーム」。

なんと豆腐で作る。見た目は白い生クリームだから、クリスマスケーキもショートケーキもこれでいける。

今日は黒砂糖とココナッツのケーキに、豆腐クリームをかけた。

私の大好きな米糠クッキーは、みんなにも大人気だった。

穀物コーヒーとの相性もよく、お昼前に終了したら昼食を食べなくてもいいくらい満腹だった。

麻乃さん、みなさん、今日はありがとうございました♪

kurozatoo097.jpg 米糠と黒砂糖のクッキー

11月17日(土)晴れ いろいろな「かけ箸」

「こうち暮らしの楽校」の松田さん、宇田川さん、たからちゃん、参加者のみなさん、お世話になりました。

「ゆめのかけ箸ワークショップ」、2膳削るというのでどうなることかと心配でしたが、3時間夢中で削りに削り・・・完成!

豆を作った人が3人もいました。大丈夫だったでしょうか?

今回から、言葉やワンポイントを描けるようになりました。

だから、「マイ箸」感が一段と濃くなったと思います。

自分の名前を書いた人が一番多かったけど、小学生の男の子は住所も誕生日も書いて、ポレポレ村長が「落としてもすぐ分かるね」と感心していました(笑)。

私も30日が親友の誕生日なので、名前入りのお箸を作ろうと思っています。

お箸袋も彼女にもらった和服の生地で縫い、おそろいのバックを仕立ててプレゼントすることにしました。

流木マスターとママが、おいしい干物のから揚げを差し入れしてくださって、みんなでごちそうになりました。

子どもたちは紙芝居もしてもらって、私たちもマスターの声を聞きながらお箸作りに夢中になった時間、とても楽しかったですね♪

あなたとわたしのかけ箸、未来へのかけ箸、いろいろな「かけ箸」作りになりました。

みなさん、ありがとう!

hasi023.jpg みんな違って、みんな楽しい「マイ箸」

11月14日(水)晴れ 「お箸削りワークショップ」

11月17日(土)10時から12時、こうち暮らしの楽校で、土佐ヒノキの間伐材を使って「お箸削りワークショップ」があります。

主催は野本江利香さんの「高知ナチュラルネットワーク」。

「ゆめのかけ箸プロジェクト」の仕掛け人でもある、江利香さん。

you&me(ゆめ)のお箸になるように、2膳セットで削る企画です。

高知市周辺のみなさん、ぜひチャレンジしてみませんか?

小刀か大きめのカッターがあれば持って来てください。

毎日、誰でも使っているお箸。

でも、手で1本1本削ることがどれほど大変な作業か、楽しい作業か・・・

それを体験してもらうだけでも、意義があると思います。

手作りのお箸袋も、わ〜と持って行きますね。

続いて、12月8日(土)は「ほたる工房」さんでのワークショップ。

庭もとてもステキな、ナニワイバラのあるお家です。

お箸削りだけでなく、草木染めやリース作りなど、みんなでわいわいやりたいと思っています。

今年もあと少しになりました。

momizi038.jpg 紅葉も見頃ですね 

11月11日(日)晴れ 秋刀魚皿

「秋刀魚を食べるために、この皿を焼いたんだ」

と言うポレポレ村長の作品で、さっそく秋刀魚を食べました。

ぴったりの大きさ!

ちょうど秋刀魚が1匹乗り、裏庭のブシュ柑を添えたらいい感じです。

今夜は昔きゅうりの酢の物も、欲張って乗せました。

お皿も飯椀も湯飲みもグラスもお箸も・・・もちろん、食べる物も全部自家製です♪

「衣食住をできるだけ手作りしたい!」

私たちの無謀な夢に、1歩ずつ近づいているのですね。

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11月10日(土)晴れ 初窯だし

今日もすばらしくいい天気!

ポレポレ村長は、日中は半袖Tシャツで活動していました。暖か過ぎる。

陶芸教室の作品の窯だしで、平野先生の巧吉窯へ。

静かな広い敷地に、工房と窯が3つありました。

穴窯、のぼり窯、そして、先生の手作りの小さめの穴窯が、今回私たちの作品を焼いてくださった窯でした。

なんと、記念すべき初窯!

初窯で焼いた器でお茶飲んだりご飯食べたりすると、中風にならないといういい伝えがあるそうです。

赤松で13時間かけて焼いてくださった陶器が、ずらっと並んでいました。わくわく♪

さっそく軍手をはけて、窯だしです。「焼けてる、焼けてる!」大騒ぎ。

灯油窯と違って、作品を置いた場所や灰のかぶり方で違ってくるのが楽しい。

いい季節に気持ちのいい場所で、今日も貴重な時間を過ごしました。

終わってから近くの「ぽっぽ温泉」へ。

珍しい、駅の上にある温泉です。入浴料は400円。

サウナに入り、露天風呂で秋の景色を眺めながら、ゆったりくつろいできました。

紅葉はあと1週間後くらいが見頃ですね。

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11月9日(金)晴れ 不思議な出会い

達筆の毛筆で分厚い大判封筒が届きました。

先日、布中学校でのアートフリマで、鉛筆ペンダントを買ってくださったおじいさんからでした。

ポレポレの鉛筆ペンダントは、子どもたちにとても人気があります。

先日も胸にポレポレのペンダントを下げた子たちが、何人も元気に走り回っていました。

80歳くらいのおじいさんが来られて、「これいただこう」と子どもと同じようにすぐ首にかけ、うれしそうに「明日はキララにこれを付けて行こう!」と言うではありませんか。

キララはきっとディサービスの名称でしょうね。楽しい♪

子どものような笑顔でにっこりしたおじいさんは、私の草木染め作品を見て懐かしそうにこんな話をしてくれました。

戦時中、海軍の兵隊さんだったおじいさんは、長崎の佐世保にいたそうです。

敗戦の色濃くなった頃、上官から真っ白な海軍の制服を「染めろ」と命令されたのだとか。

白い服では目だって、空から狙われやすいからです。

染料はあるわけが無いので、近くの野山で草木を採ってきて大鍋で煮て、草木染めで染めたそうです。

「こんな草からもきれいな色が出るんだ」と知り、すっかり草木染めに夢中になったそうですが、聞いた私は想像もつかないお話に胸打たれてしまいました。

平和な時代に「楽しい楽しい」と草木染めにはまっていた私なんかとは、まったく次元の違う体験です。

「貴重なお話をありがとうございます。よかったら、お名前とお歳を教えてください」と声をかけたら、持っていた美術館のチラシに「78歳」と書いてくれ、私の名前も聞かれました。

届いた封筒には、便箋に5枚ぎっしりのお手紙と、資料が3冊入っていました。

おじいさんは私の名前を聞いて、「因縁めいたものを感じ驚いた」と書いていました。

特攻隊で明日は死ぬかも知れない17歳の時、別れの宴席でその旅館に手伝いに来ていた少女が、「兵隊さんこれを・・・」と兎のマスコットをくれたのだそうです。

少女の名前は私の本名と重なります。

資料には戦争中の体験が、赤裸々に綴られていて驚きました。

平和な時代しか知らない私たちには、想像もつかない体験の数々です。

おじいさんは今、「9条を守る会」に入って活動しているそうです。

ポレポレの300円の鉛筆ペンダントがとりもつ、不思議な出会いでした。

じつは私、「こんな値段のペンダントを作っていても、子どもが喜んでくれるのは確かだが、木工作家としてはマイナスではないか?」とポレポレに言って傷つけてしまったことがあります。

そのことをすごく反省しました。間違っていたと思います。

値段も子ども向けも関係ない、ポレポレの作品を喜んでくださる人とこうしてつながっていけることは、なんて不思議な幸せなんだろうと感謝しています。

おじいさんに、早速返事を書こうと思います。

今度お会いする時、私も何か「兎のマスコット」ならぬプレゼントを持って行こうと思います。

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11月6日(火)雨 昔きゅうり

11月になったのに、やはり平年よりも暖かい。

暖房器具は何も使っていません。

薪ストーブを焚くのは、いつになることやら・・・。

11月にきゅうりの収穫をするのも、初めてです。

「有機のがっこう」の山下一穂塾長から種を送っていただき、蒔いたのが9月だったかしら。

元気に成長し、たくさんの黄色い花をつけ、存在感のあるきゅうりがなりだしました。

写真のように、現代のきゅうりと並べてみると、違いがはっきりしますよね。

現代のきゅうりが11月になるというのも初めてですが、これはなんと夏に食べたきゅうりの「こぼれ種」で成長し、立派な実をつけたのですから、驚いてしまいます。

お米の二期作ではなく、きゅうりの二期作ですね。

というわけで、2種類のきゅうりを味わう毎日ですが、昔きゅうりはずんぐりとユーモラスでおいしい。

種を採って、来年もまた蒔いてみようと思っています。

一穂さん、ありがとう♪

kyuuri031.jpg どっちが昔きゅうりか、一目瞭然ですよね?

11月3日(土)晴れ 「美術館、旅に出る」

高知県立美術館主催の「美術館、旅に出る」というイベントへ。

ヨーコさんからのお誘いで、「アートフリマ」に出店したのです。

会場の布中学校は私が以前勤務した学校で、校舎も校庭も体育館も、学校までの道も懐かしかった。

当時の生徒や保護者、同僚にも再会し、マイミクさん5人にも久しぶりに会い、黒原先生ともお話できたし、新たな出会いもたくさんあってとても楽しかった♪

やはり私の人生のキーワードは、「夢・自然・出会い・感動」だなーと改めて確認しました。

いい時間を過ごすために生まれてきたのだと思います。

そういう時間を1分でも多くしないと、人生がもったいない気がします。

お客さまの中には、いつも「野の手仕事展」においでくださる方も大勢いました。

差し入れをいただいたり、以前買ってずっと持ち歩いているとおっしゃって、神代杉のボタンを見せてくださった人もいました。

本当にありがたくて、嬉しくて、「物を介して人とつながっているんだ」ということを実感しました。

1日に何度も来てくださったり、ポレポレのペンダントを身につけて宣伝してくださったり、友達を連れて来たり・・・、どうしてこんなにしてくれるのだろうと思うほど、応援してくれているのが分かるのです。

私たちが努力してそうなるものでもないし、それはもう本当に「人と人との間に通い合うもの」なんですよね。

人生の喜びは、そこにあるように思えてなりません。

縁あって出会う人を自分は大切にしているだろうかと振り返ると、しみじみ反省しきりです。

キロロアンさんが先日作った「マイグラス」も届けてくださって、帰宅してさっそくチューハイで「お疲れさま!」の乾杯をしました。

疲れたけど、とても楽しいアートイベントでした。

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11月1日(木)曇り 高知市で「マイ箸削り教室」

わぁ、今年も残り2か月だなんて、1年が本当に早い。

今年はたくさんの教室を企画しましたが、エコクッキングの講師でおいでてくださった江利香さんの「高知ナチュラルネットワーク」へ、今度はご恩返しに伺うことになりました。

11月17日(土)10時から12時の予定で、「こうち暮らしの楽校」での「マイ箸削り教室」です。

無垢の土佐ヒノキをひたすら削って、安心安全のマイ箸を作りましょう。

ヒノキは抗菌作用も強く、軽くて香りが良くて、とても丈夫です。

柿渋で塗っておけば、水でさっと洗って拭くだけでOKです。

私も毎日お箸を持ち歩いていますが、習慣になればそれが普通で負担はありません。

いつでもどこでも、ささっとマイ箸を出して食べています。

ちょっとお箸袋にも凝ったりして♪

最近、布を見ると「これ、お箸袋に良さそう!」とか、すぐ思ってしまいます。

いっぱい作って、プレゼントにあげたい。う〜ん、マイブームです。

周りの人にもどんどん広がっているのが、またうれしい。

遠くの方にもお送りします。送料はキリコが負担しましょう。(ずっと続くかどうか分からないけど、言っちゃったので今年いっぱいは実行します!)

ポレポレ村長が1本1本手作業で削った土佐の山間のヒノキのお箸と、ほたる工房さんが「こんな楽しい仕事をありがとう♪」と縫ったお箸袋のセットです。

1つ1つ全部違って、みんないい。

そのうち時間ができたら、マイ箸コーナーをアップしますね♪

hasifukuro067.jpg どれも可愛いお箸袋。お箸とセットで1500円です。

2007年10月の暮らし

10月28日(日)晴れ 仏手柑

秋祭り。

朝早くから裏庭のブシュ柑を取って、巻き寿司を作った。

ブシュ柑は県外に送ったりすると、「初めて聞きました!」なんて驚かれる。

高知特産の酢ミカンなのかな?

漢字で書くと「仏手柑」。すごい名前だ。

小さな実のうちから取って、焼き魚やドレッシングなどに使ってきた。

この時期はけっこう大きくなって、酢がたくさん取れる。

ブシュ柑で作ったお寿司はとてもおいしい。市販の酢は1滴も必要ない。

絞って種を取り除き、魚のそぼろ、塩、砂糖と混ぜる時、皮を少し刻んで入れてもおいしい。

ショウガを刻んでいれると、また一段とおいしい。

mikan022.jpg もう少したったら、皮が黄色く熟れてホットブシュ柑が飲める

10月27日(土)晴れ 吹きガラス体験教室

海辺のガラス工房「キロロアン」で、吹きガラスを体験した。

まずは好きな形と色を選ぶ。色は2色までOKだ。

気泡入りと入れないのと、好きな方を選ぶ。

みんなそれぞれ違った色と形の、「マイグラス」ができる。

植木さんがつきっきりで指導してくれるのだが、けっこうみんな緊張して20分間が夢中で過ぎた。

他の人のを見るのも楽しい。しかし自分の番になると、なかなかうまくいかない。

私は無色の気泡入りにした。

好きでうちにもいくつか持っているタイプだが、自分で作るのは初めて。

マイグラスで、ビール飲んだらおいしいだろうな〜♪

秋晴れのいい一日、海もラッキョウ畑もうららかで、満足の「体験教室」だった。

みなさん、お疲れさま!

garasu025.jpg 窯の中は1300℃、作り終えても500℃くらいで、一晩ゆっくり冷ます

10月26日(金)雨 椎名誠さん

ポレポレ村長は、椎名誠さんの講演会に出かけた。

夜遅く帰宅して、「ほらっ」とカメラバックを開いて見せてくれた。

椎名誠さんのサイン! へー、カメラバックとは名案だ。

椎名さんも写真専門学校を卒業して、雑誌に写真も発表している。

文筆業が有名になったけど、もともとはカメラマンだ。

陽に焼けた笑顔、Tシャツとジーパンのラフなスタイル、世界中を旅するところ・・・、ポレポレ村長は椎名誠さんを目標にしてほしいなー。

と思ったけど、口にはしなかった。

きっと返事はこう言うと分かっているから。

「ぼくはぼくだよ。誰も目標になんかしないよ」

10月24日(水)晴れ 1年中で一番いい季節

二十四節気のひとつ、霜降。

朝晩はすっかり秋らしくなったけど、昼間はぽかぽか25度もあった。

1年中で一番いい季節だなぁと思う。

こんないい天気に屋内で仕事しているのがもったいないなと思いながら、時々窓の外を眺めていた。

夜はまた十四夜。お月さまがとてもきれいで、虫の音が響いている。

ああもうこんな一日はそれだけで、生きていることを幸せだと思う。

今日は子どもたちと、「論語」と「漢詩」を読んだ。

孔子も杜甫も李白も・・・放浪の旅をした時期がある。

芭蕉も西行法師も山頭火も・・・旅に生きた。

お金も物も無く、野や山、海辺をさすらう日々は、無上の幸福だったのかも知れないなぁ。

四国八十八ヶ所の巡礼に出る時は、この季節にしようかな・・・

などと、ぼんやりお月さまを眺めていたら、青森のKさんから電話があった。

毎年、古代米をご注文くださるお客さま。

お会いしたことはないのに、なんだか親戚みたいな気持ちになる。

「早速おいしくいただいてます。来客があったら、いつも古代米のおにぎりなんですよ。どうぞこれからもよろしくお願いします」

これからもよろしくは、私たちのセリフだ。

お客さまからそう言われることは、無上の喜び!

tuki231.jpg いつも空が見える吹き抜けの窓は、お気に入りのひとつ

10月21日(日)晴れ いちじくのコンポート

今年はどうやら木の実の「なり年」みたい。

栗も柿もたくさん実をつけたし、いちじくも・・・。

熟してポタポタと落ちてしまうので、コンポートにして瓶詰めした。

作り方はジャムよりも簡単。お菓子のように食べている。

まずは材料。生のいちじく、きび糖、赤ワイン、それだけ。

いちじくは洗って、皮ごとひたひたの水で煮る。

お水でアク抜きしたら、半分に切って、もう一度鍋にひたひたの水と、きび糖を入れて煮る。

アクが出たら丁寧に取りながら、弱火でコトコト煮て、赤ワインをたっぷり入れてさらに煮る。

冷めたらおつゆごと瓶詰めして、冷蔵庫で冷やす。

おつゆは氷水で割って飲み物にしてもおいしいし、これからの季節はお湯割りしてホットで飲んでもいいですね♪

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10月20日(土)晴れ 作家と作品

17日に高知新聞、18日に朝日新聞へ、「きみの椅子は?」が載った。

多くの方から情報、ご意見、励ましをいただいて、本当にありがたかった。

職場でも、所属している会でも話題になったし、電話、メール、手紙も・・・。

来年からの県展についてなんらかの役にたてたなら、公表してよかったと思っている。

中でも頭が下がったのが、まだお会いしたことのない杏さん。

HPを見て、県展に行かれた様子をメールに綴って、「返事はいりませんので」と送ってくださった。

現在の様子を写真に撮って、送ろうというおつもりだったらしい。

それはダメだと言われたらしいけど、受付の人や主催者ともお話されたという内容が、1つ1つ的確に書いてくださっていた。

ポレポレ村長と二人で、「我が事として考えてくださっている。お会いしたこともないのに、高知県にはこんな方がいらっしゃるなんてうれしいねぇ」と話した。

杏さんは作家さんではないかもしれないが、作品に対する理解がとてもある人なのだと思う。

プロ、アマに関わらず、作家の作品に対する「想い」は同じようにあり、その差は無い。

私は今回、その点にこだわったつもりだ。

寡黙なポレポレ村長は、作品に込めた想いを多く語る人ではない。

が、立体作品はメッセージ性が強いので、勝手だが容易に感じとることができた。

整然とピラミッド型に並んだ105の椅子は、社会の枠組みだ。

先日読んだ田中ランディさんの本では、みんなが握って離さない「シーツ」と表現していた。

疑問も持たずその三角形の中で生きる人もいれば、離れた3つの椅子が居心地のいい人もいるだろう。

離れて立っている人物は、作者自身であり、生き悩む若者たちであり・・・私かも知れない。

12日に会場で見たら、その人物は三角形の真ん中に移動していて、二人でおおいに笑った。

椅子はてんでバラバラで、足が曲がったものもあり、ある意味ではそれも現代社会かもしれない。それも笑える。

しかし、それでは残り3つの椅子の意味が無いし、作者の意図とは違う。

作品はそれぞれの見方があって当然だけど、いじられるのは論外だろう。

それに、一度出品したら作者でも勝手に手を触れてはいけないと思うので、村長は受付に行って「これこれだから直させてもらえませんか?」と許可を得て元にしていた。

言い換えれば、県展会期中は作者は会場担当者に預けているわけだから、担当者はその作品に対して「我が事のように」寄り添ってほしいと願う。

そう、まさに杏さんのような姿勢があれば、万一作品に何かあったとしても作家は心が癒されるに違いない。

sora048.jpg 仕事帰りに見た空があんまりきれいだったので、車を止めてパチリ

10月17日(水)晴れ 長野とカナダからのメッセージ

長野県のYさんから、ご丁寧なFAXが届いた。

古代米を今年もたくさんご注文くださってお送りしたら、わざわざお礼の言葉を届けてくださったのだ。

『最近、インターネットで村の様子を見させてもらっています』

と書かれてあって、あらまあ、ネットを始められたんですね〜と嬉しくなった。

Yさん、ありがとうございます♪

ネットはすごい! と感嘆したのは、今夜カナダのカルガリーから「はじめまして」のメールをいただいたこと。

『キリコさんたちは、私が長年あこがれている暮らしを実践されているので、いつもドキドキして日記を読んでいます』

と書かれていて、私の方がもっと驚きと感激でドキドキしてしまった。


『こんな遠くにもお二人の暮らしを応援している者がいることをお知らせしたくて・・・』

ありがとうございます♪ メールいただき、本当にうれしかったです。

まさか海外で読んでくださっている方がいたなんて、想像したこともなかった。

私の知らないところで読んでくださっている人がいることを知って、ローカルな内容の稚拙な日記だけど「村便りを続けよう!」と改めて思う。

小さな村のささやかな暮らしですが、応援してくださるみなさんに心から感謝しつつ・・・。

enokoro144.jpg 秋の庭はエノコログサもいっぱい

10月15日(月)晴れ 秋になった

ようやくはっきりと秋になった。

空気が変わった。

庭のコスモスも花盛り、野ぶどうも熟れた。

今日は田口ランディの本を、初めて開いて夢中で読んだ。

kosmosu002.jpg

10月14日(日)曇り 椅子はいずこ?その2

13日の午前中に県展事務局から電話があり、12日に発覚した紛失について連絡があった。

まず、監視カメラは記録が残されないものだったことが分かった。

ポレポレ村長が電話を受けたのだが、どうも釈然としない。

12日に県立美術館に行く、その前日の11日に、高知市の人から電話があった。

その人は4日夜の「県展前夜祭」に行って作品を見ており、11日にもう一度連れと見に行ったと言う。

「最初に見た時とはぜんぜん違った作品になっていて、驚きました。周りで見ていた人に、これは褒状を受けた本当の作品とは違いますよ、と説明したいような気持ちでした。早く見に行ったほうがいい」

と親切に電話してくれたのだ。

2回しか見に行ってないお客さんが、わざわざ電話してくるほどの変化だったわけだ。

誰がどこに移動したのかは分からないが、会場で見たときは作品があちこち変形し、一部紛失した状態だったのだ。

不思議なことに、紛失した部分をカバーする形で「褒状」と「作者名」のプラカードを立てていた。

これも電話をくれた人の話では、「プラカードの位置まで、最初に見たときとは違った形で置かれていました」ということだった。

私もかつては県展作家の一人だった。

万年「入選」止まりで、村長のように入賞して表彰式に出ることはなかったが、それでも会場に飾られた自分の作品にドキドキして向かいあった感動は、今も忘れていない。

それが、自分の意図とは違ったものになり、欠けたまま飾られていたりしたら・・・。

何も知らない観客は、それがその人の作品だと誤解して鑑賞していたら・・・。

このままでいいはずがない。

県展スタッフに電話した。

「作品をもとに戻してやりたいんです」

「不特定多数の人が入っているわけですから・・・」

展覧会なのだから、県展に限らず市展でも手仕事展でも、不特定多数が鑑賞するのは当たり前だ。

「では不特定多数に呼びかけます。HP、ラジオ・・・。あの、県展会場から作品が無くなったら、個人が探すものなんですか?」

思わずそう聞いてしまってから、自分がなぜ釈然としなかったか気づいた。

「もちろんこれで終わったと思っているわけではありません」

とはっきり答えてくれた県展スタッフ。その言葉を信頼して説明を待とう。

「第61回高知県展」は、10月21日まで開催される。

kenten006.jpg 無くなった先頭の椅子をカバーするように、カードも移動していた

10月12日(土)晴れ 平野先生の陶芸教室

13時から16時過ぎまで、愛媛県の陶芸家・平野先生をお迎えして「陶芸教室」を開催した。

久しぶりの平野先生には、頼もしい助手ゲン君が付いて来ており、大活躍がかわいい。

参加者もスタッフも夢中で土と向かい合った3時間で、とても楽しかった。

なかなか体験できない電動ロクロも持ってきてくださって、一人ずつさまざまな個性的作品(?)が並んだ。

みなさんの感想もいろいろ書いてくださっていて、ありがとうございます。

平野先生にお礼状とともに届けますね。

素焼きし、釉薬をかけて本焼きして、完成するのはまだまだ先だけど、わくわく♪

rokuro037.jpg 初めてロクロを体験する人も・・・

10月12日(金)晴れ 椅子はいずこ?

高知市で会があったので、県立美術館で開催されている県展に立ち寄った。

ポレポレ村長が初出品した立体作品が、「褒状」に選ばれていたのだ。

子どもからお年寄りまで人気のミニチュアの椅子を、108つ並べた作品だという。

先日新聞に審査員の評が出ていたが、立体作品の中でも異質の作品だったらしい。

村長の説明によれば、108つのうち105をきれいに三角形に並べ、3つをはずして配置しており、木の人形を1つ置いてあるという。

タイトルは「きみの席は?」。

私にはポレポレ村長が何を表現したかったか、聞かなくても分かる気がした。

それだけに、いきなり「褒状」に選ばれて良かったな〜とうれしかった。

ところが、今日会場に行って驚いた。

形は崩れ、椅子が1つ無くなっていたのだ。

1番前の、三角形の頂点の椅子だった。

それが無いと意味が無くなるので、はずして配置した3つ椅子のうちの1つを持って来て補った。

会場の担当者に「椅子が無くなっているのですけど・・・」と言うと、事務所に行って主催者に言ってくださいと言う。

主催者は高知新聞社だ。

県展企画担当の人が来て、「監視カメラがありますので、それで調べてもらいます」とのこと。

ふと見ると、確かにちょうどまん前にカメラがこっちを向いている。

さすが県立美術館だ。

帰りの車の中で、「どういう人が持ち帰ったのだろうね〜」と、もっぱらの話題になった。

「できれば、よちよち歩きの子どもが写っていてほしいね。お母さんがほかの作品を見ているすきに、手をのばして持って行ってしまったとか・・・」

「あの椅子は、ほんとに子どもが大好きだもんね」

そうなのだ。

フリマなどに出すと、子どもがかならず駆け寄ってきてパッと顔を輝かせて手を出すのが、ミニチュアの椅子だったり、木のおもちゃなのだ。

一度などその椅子に腰掛けようとした子どもがいて、お母さんが慌てて「ダメよ」と制止したことがあった。

手のひらに乗るくらいのかわいい椅子なのに、子どもにはそれが「座ってみたい!」気持ちにさせる椅子だったということだろう。

ほかには、どんな可能性があるだろうなあ?

いずれにしても、高知新聞社からの連絡待ちだ。

第61回になる美術展、高知を代表する県展なのだから、まさか展示作品の一部が紛失してそのままで終わりということは無いと思うのだけど・・・。

isu008.jpg 作品を元のように直すポレポレ村長

10月8日(日)曇り ナチュラルスイーツ教室

麻乃さんが打ち合わせに来てくださって、11月24日(土)のナチュラルスイーツのメニューが決まった。

このHPでも写真をアップしたことがあるスイーツ3品、なんだか主催者が一番喜んでいる♪

・米糠と黒砂糖のクッキー

・おからとココアのしっとりケーキ

・きな粉のクレープ

それにあたたかい飲み物が付く。

麻乃さんは「とっても簡単なんですよ〜」と言うが、何度もごちそうになったことのある私は、あの「独特の味」を思い出しただけでもよだれがわく。

市販のケーキを食べても、「どうも違うなぁ」と思うようになったのは、麻乃さんのスイーツからだ。

牛乳や卵はいっさい使っていないし、無添加のスイーツだからアレルギーのお子さんのおやつにもオススメできる。

今回は黒潮町の昔ながらの黒砂糖の作り方を見学、それからケーキ作りをする予定。

場所はいつもの「大方あかつき館」2階調理室。

高校生以下のみなさんは、どの教室も毎回無料です。

もうすでに申し込みが半数近くきています?!

定員に達したら締め切りとさせていただきますので、下記までご連絡くださいませ♪

メールpolepole@chive.ocn.ne.jp

kasi039.jpg

10月5日(金)曇り 稲刈り終了

後期の稲刈りがすべて終了した。

8月から10月まで収穫に差があるのは、先人の台風対策だったのかも知れない。

複数の種類のお米を栽培することで、どれかが台風に倒されても別の種類で食べてゆける。

台風銀座の高知では、避けて通れない対策だ。

だが、その知恵も地球の変化についていけなくなった。

10月になっても、気温は今日も30度を超えた。

台風が季節外れに訪れ始め、いつ来るか読めなくなっている。

庭ではイチジクが熟れ、秋ナスが食べられる頃になった。

唐辛子の収穫、ニンニクの植え付けも終了。少しずつ季節が巡っている。

秋はたくさんのイベントのお誘いも・・・、みなさんありがとうございます♪

かぶっているものもあり、なかなか全部は行けませんが、できるだけ多く出かけて行きたいと話しています。

久しぶりの再会、新たな出会い、いろいろな人との交流が一番楽しみです。

tanemomi093.jpg こうやって干して、来年の種籾を大切に残します

10月1日(月)晴れ 秋の味覚

彼岸花がいつのまにかにょっきりと芽を出し、庭にも花開いた。

コスモスも咲き、おみなえしもそろって庭も秋の景色かと思いきや、原種の朝顔もたくさん咲いて・・・。

庭の花もまるで9月の気温のようだ。30度を超す毎日は、真夏だったものね。

そんな庭で、種をいただいて蒔いた「昔キュウリ」が元気よくネットを這い登って、ここもまた夏の景色だ。

そのほかの秋野菜たちは、抜き菜の季節を迎えた。

毎日、手ごろなのを間引きながら、朝昼晩とやわらかい野菜をいただいている。

おひたしも白和えも、味噌汁の具もサラダも・・・あらゆるものに抜き菜の恩恵をあずかっている。

先日、果樹園に行ったら、栗もたくさん落ちていた。

さすがのイノシシ君も半分くらいしか食べられなかった様子で、栗ご飯にしたりゆでたりして秋の味覚を楽しんだ。

栗ご飯とくれば、お芋ご飯も炊いてみようと・・・、そろそろかなと庭先の畝の端っこを崩してお芋を探した。

まずまずの大きさのもあるが、全体的に掘るのはもう少し先だ。

抜き菜よろしく、こちらも抜き芋にして、必要な時にちょこちょこと掘って食べている。

種類は「土佐紅」。とても甘くておいしい♪ 鳴門金時に負けない。

新米も毎日おいしくて、古代米を混ぜて炊くあの「香り」には、ただただ「幸せ」を実感する。

恵みに感謝! 育ててくれた自然とポレポレ村長にありがとう!

ominaesi212.jpg おみなえし

2007年9月の暮らし

9月24日(月)曇り時々雨 「あの頃」

松山市のふ〜さんが送ってくださった「あの頃」という本は、かつて不登校体験をしたなおさん作。

31歳になったなおさんが、あの一番辛かったであろう頃を振り返って、「書かずにはいられなかった本」だったのだろう。

ふ〜さんがほのぼのとあたたかい挿し絵を描かれている。

不登校やいじめについては、新聞などにも多くの評論家の意見が載り、書籍も出版されている。

だが、当事者が書いたものは、本当に少ないように思う。

あってもほとんどが、過去の経験だったりする。

なおさんの場合もそうなのだが、読んでちっとも過去のことという気がしない。

今、渦中で苦しんでいる子どもたちと、基本的にはそっくり同じ。

だから自分を重ね合わせて、とても励まされる一冊だと思う。

『この世に自分同様悩んでいる人がいる

 この世に自分同様苦しんでいる人がいる

 それは、どれほど救いになるでしょう。

 どうか、苦しみを抱え込まないで・・・。

 一人より二人、

 二人より三人

 きっと、きっと

 新しい「何か」が見えてくるはずですから・・・』

「あの頃」を購入したい人がいらっしゃったら、発行は松山市の「あんだんて」というグループです。

問い合わせ先:〒790-0952 松山市朝生田町2-12-30 電話089-932-3058

       http://www11.ocn.ne.jp/~saport

9月21日(金)晴れ 四万十川カヤックで下る

「かわらっこ」のお世話になり、学校全員で四万十川カヌー体験を楽しんだ。

一昨年、ポレポレ村長とカナディアンで下って以来だった。

あの時は、いきなり西土佐から中村の赤鉄橋まで45キロあまりを1日で下るという、あきれかえるような強行カヌー体験だった。

初体験が強烈すぎて、しばらくカヌーには近づかなかったが、今日は十分に楽しめた。

吹く風もほんのすこし秋めいて、彼岸花も咲き、四万十川は最高に気持ちが良かった。

カナディアンと違って、一人乗りカヤックは操縦しやすく、川との一体感も強い。

疲れたら時折り流れに任せて、頭をそらせて川に寝転ぶ気分を味わう。

真っ青な空に白い雲が浮かび、緑の山も昨日の雨に洗われて鮮やかだ。

その雨のせいで70cmほど増水して流れも速かったが、かえって下りやすく快適なカヌー日和だった。

ただ浮かんでいるように体感しても、川底の石を見ればすごい速さで動いていた。

けっこうスピードが出るんだ。

沈下橋のところではカヤックを止めて休み、、生徒たちがつぎつぎに飛び込んで、水しぶきを上げる。

恐がっている女の子には、先に飛び降りた子たちが「がんばれ〜」とエールを送る。

教室を離れて、こんな体験もすべていい学習なのだ。

すぐ近くに四万十川があるのに、たまにしか来ないなんてもったいない。

そうだ、来年のボランティア活動の「体感教室」も、四万十川でカヤックにしよう!

野外料理や石のアートと組み合わせたり、楽しい企画ができそうだ。

kanu-018.jpg 春か秋、カヌー体験はこの季節がいい。沈しても泳げる。

9月17日(月)晴れ 伝統工芸と特産品の秋

16日の運動会は豪雨で流れ、久しぶりの想定外の休日。

この時とばかり、秋に予定のイベントの打ち合わせや会場の予約を済ませました。

う〜ん、伝統工芸の秋と言いたい! 

陶芸に続いて、高知県ではここだけの「キロロアンでの吹きガラス工芸教室」が、10月27日にあります。

日程は未定のうちから、HPの教室案内に載せただけでもう定員オーバー。ありがたいことです。

高校生以下のみなさんは無料ですから、こんな機会にぜひ体験してほしいと思うのですが、中高生は忙しくてもっぱら小学生以下になりますね。

中高生は忙しすぎてかわいそうと思うのは、私だけかな。

おおいに自然の中で遊び、いろいろなことにチャレンジしてほしいと願わずにはいられません。

11月24日には、「黒砂糖作りの見学とスイーツ教室」も決まりました。

場所はいつもの「大方あかつき館」2階調理室です。

講師は、このHPにもたびたび登場の麻乃さん。

麻乃さんのお菓子ファンが増えていて、すでにこちらも申し込みが入ってきています。

またまた嬉しい悲鳴になるかも知れない。

みなさん、早めにご予約くださいね♪

asano044.jpg これは黒砂糖のケーキではありません。おからとココアです。

9月14日(金)雨 次は器!

マイ箸削って、育てたお米で料理作って・・・、次は器よね!

お待たせしました!

平野功治先生の「陶芸教室」を10月13日(土)午後1時から4時まで開催します。

場所は黒潮町入野、黒潮町役場敷地内にある「社会福祉センター」です。

平野先生はキリコの陶芸の師匠です。

出会いはもう12年くらい前になるかしら?

四万十町(旧大正町)に「ほたる窯」というのがありますが、そのグループを育てたのが平野先生です。

ああ、思い出しても楽しかったな〜、あの頃♪

使わなくなった公民館を工房にして、93歳のおばあちゃんから保育園の子どもまで集まって、土いじりに夢中になっていました。

夜ともなれば必ずそこに3人4人と集まり、ろくろを回すかたわらで、冬はストーブでおでん炊いたり、スルメあぶってお酒飲んだり・・・私も毎晩いりびたっていた一人です。

窓を開けると、そう、まだその頃は県職員だった畑さんの椎茸の原木が、窓下に立てかけられていました。

おいしそうなプリプリの椎茸を失敬して、ストーブでこんがりあぶり、ちゅっとゆずと醤油をたらして食べていました。

そのおいしかったこと!

畑さんはその後、県庁を退職して四万十町に残り、有機農業を続けていらっしゃいます。

あれれ、平野先生の話からそれてしまったので、もとへ。

とにかくそこで、陶芸は初めての人たちに一から手ほどきしてくださって、中には展覧会で特選をとるような人が出たのは、平野先生のご指導のおかげです。

ご出身は、焼き物の萩市。

有名な窯元に生まれながら、七光りを嫌がって愛媛県で自分の「功吉窯」を開かれました。

ちっとも芸術家ぶらない、気さくで楽しい平野先生の教室、こうご期待!

「何人だろうと喜んで行くよ」と快諾してくださった先生ですが、早くも申し込み殺到。

「ぜひ窯にも連れて行ってください」という方もいて、ツアーも考えているところです。

hirano306.jpg 窯の中に並ぶ先生の作品たち

9月9日(日)晴れ 驚きと感動の「ナチュラルエコクッキング」

待望のえりかさんの「ナチュラルエコクッキング」!

県内あちこちから広く参加者があり、昨夜から泊りがけで参加してくださった方も。

本当にありがとうございます♪

tanada007.jpg

10時集合で、古代米の棚田にご案内して、ポレポレ村長が無農薬有機栽培の話をした。

ここは両側が山で、きれいな湧き水を上の田んぼから順々に流して、古代米とヒノヒカリを栽培している。

めだかやドジョウがうじょうじょいて、畔を歩くと無数のバッタが飛び跳ねた。

軽トラも上がらず、昔ながらの除草機をついて、手間ひまかけて育てているお米を目の前にして話すと、さすがに説得力がある。

そこで育ったお米を使って、11時から「エコクッキング」がスタート。

20人近い参加者がおなかいっぱい食べるだけの、「韓国風海苔巻き」「韓国餃子」「チヂミ」「もちきび団子」を作ったのに、驚く無かれゴミがほとんど無い!

大さじ1杯くらいあったかしら?

玉葱の皮はお茶になったし、野菜もぜんぶヘタまで使うから、捨てるところが無いのだ。

みんな本当に驚いていた。

eko076.jpg

その様子はさっそくテレビ高知の夕方5時20分からのニュースで流れたし、12日には日本農業新聞に載る。

JAの冊子11月号にも、掲載してくださるそうだ。

講師のえりかさんにも、参加者の感想文のまとめとともに全部お送りしよう。

えりかさん、今日は本当に驚きと感動の「ナチュラルエコクッキング教室」をありがとう、お疲れさまでした。

高知はおいしい食材の日本一に選ばれるくらい、豊かな食べ物がいっぱいだ。

でも、生産の現場を知らない子どもたちが、とても多い。

何でも買える世の中になった便利さとうらはらに、生産者と消費者の距離が遠くなるのは困る。

うちは産直でお米をお届けしているので、みなさんにぜひ無農薬有機栽培の田んぼを見ていただきたいと、これまでもたびたびご案内してきた場所だ。

去年も神奈川県や京都、神戸からも見に来ていただいた。

今回の企画は「海さち山さち」3回シリーズの2回目。11月には最終回の「黒砂糖作りの見学とナチュラルスィーツ教室」がある。

また多くの出会いと感動があるだろうと楽しみだ。

9月7日(金)晴れ 「もったいない」

昨日、3年教室から帰った先生が、

「教室の温度計、壊れているのでしょうか? 37度あります」。

「そりゃあ壊れちょうがやないかえー」

職員室の温度計は、34度。これは毎日のことで驚かない。

2階は暑いとはいえ、37度はあんまりだと思っていた。

帰宅してニュースを聞いて、37度が間違いではなかった! と知った。

9月なのに、真夏以上だ。

毎日運動会の練習をしているが、校庭の照り返しで炒られているみたいにクラクラする。

今年はかなり多くの人が、「地球がおかしい」と実感した年ではないのだろうか?

実感しても「私には関係ない」と思う人、「何かしなきゃ」と言いながら何もしない人、「何ができるか分からない」人、いろいろいるだろう。

まずは、自分にできることからやりましょうよ。

できることはたくさんあります。

図書館から借りてきたマガジンハウスの「もったいない」、ノーベル平和賞受賞のマータイさんの本だ。

その中に「日本人が1年間に使い捨てる割り箸は、約250億膳。96パーセントが中国からの輸入です」と書かれている。

マイ箸とエコバックを持ち歩く、私にも出来ることです。

地元土佐ヒノキの間伐材でていねいに削ったお箸で食べる時、プーンと木の香りがします。

そこから育った森が見えてくる。

県内あちこちで「夢のかけ箸ワークショップ」を計画中。郵送で国内どこでもお送りできるようにしたいと、ポレポレ村長と話しています。

夜間なので、お箸の撮影を明日の朝して、写真をアップしますね♪

myhasi006.jpg ヘッドが四角と丸がある、あなたと私のお箸です。

9月5日(水)晴れ 玄米で5キロ減

健康診断で、高知検診クリニックに出かけた。

どこも悪いところはなかったが、体重が春先から5キロほど減っていた。

「何かダイエットなさったのですか?」と聞かれたので、

「いえ、何もしていません。いっぱい食べています」と元気よく答えた。

「汗をたくさんかいたり、のどが渇いたりしますか?」とまた聞くので、

「はい、汗もかくし、のどが渇いてたくさんお茶を飲みます」とまた答えた。

この暑さで汗かかない人なんているの? と内心思ったが、

「体重が減る病気って、どんなのがありますか?」と逆に質問した。

「糖尿病とか甲状腺の病気の時、体重が減りますね」

「・・・・」

健診が終わって、ポレポレ村長が迎えに来てくれたのでその話題になった。

「原因は玄米食じゃないの? 僕も体重が減ったよ」

「あっ、それだ! そう言えば長老も体重が5キロ減ったと言ってたわ」

我が家は玄米になってから、たまに白米にすると「なんだかもの足りない・・・」と言うようになった。

巻き寿司の時などは白米も使うが、普段はほとんど玄米に古代米を混ぜて炊いている。

みんな体重が減ったのは、本当に玄米のせいだとしたらラッキー!

帰り道、須崎でにがりさんのお店に寄った。

うちのお米と古代米が入った「ヘルシー弁当」はさすがに売り切れていたが、絶品シャケとおかずセットを買って帰った。

残念ながらにがりさんは留守だったけれど、息子さんがテキパキと働いている姿が頼もしかった。

maihasi005.jpg マイ箸を削る親子。鉛筆を削らない時代、親がこうして小刀の使い方を教えるのも大切なことだ。

9月1日(土)晴れときどき雨 ポレポレの木削り教室

定員の2.5倍、年長さんからお孫さんのいるおばあちゃんまで、幅広い作者でにぎわった「木削り教室」だった。

遠くは高知市、愛媛県の愛南町から。

小学生も、黒潮町の2つの小学校、四万十市の小学校、高知市の大津小、愛媛の城辺小学校から、夏休みの最後の土曜日をこの教室に参加してくれ、熱心に作品作りに取り組んだ。

参加者の希望を優先したので、ころころアニマルを作る人、マイ箸を削る人、スプーンを削る人、時計を作る人の4つに分かれた。

ポレポレ村長は準備におおわらわで、今日の説明も多岐にわたり、さすがに「疲れたー」と帰宅してひっくり返っていた。(笑)

大変だったのは、参加者のみなさんも同じ。実際にやってみると、かなり必死になっていましたよね。

たかがお箸と言うなかれ。2時間みっちり夢中になって削って、ようやく個性的なそれぞれのお箸が完成した。

1つ1つ違う。そこがとてもおもしろい。

多少いびつでも、自分で夢中で削ったお箸はいとおしい。

大切に使いたくなるだろう。

使い捨ての割り箸とは、大違いだ。

ころころアニマルは初心者向けのシンプルな形にしたが、それでも2時間30分くらいかかっていたし、3時間の人も。

家族みんなで協力して削っていたところもあって、「いいな〜♪」。

みんなで作ったおもちゃで育つ子どもは、とっても幸せだ。

一番難しかったのは、たぶんスプーンだ。

「筋肉痛になりそう」と言っていた人もいた。(笑)

でも、それぞれポレポレ村長がある程度加工して持って行っている。

もしも加工していなかったら、もっともっと時間がかかって大変だったのだということを忘れないで。

自分が体験してみることで、手作り作品に対する見方も変わってくれれば、それだけでも意義あることだ。

お箸が500円と言えば、「高い」と感じる人もいるだろう。確かに100均に行けば、いくらでも買える。

でも、時給にすれば150円なのだ。誰がそんな仕事をするだろう。

間伐材も捨てたくない。地球環境のためにもムダをしたくない。毎日口にするものだから、防カビ剤や漂白剤が使われていない、安心できるお箸を持ち歩きたい。

心をこめて削るのは、そんな思いが底にあるからだ。

そして、確かに夢中になる。みんなが『楽しかった』と書いていた。

感想のいくつかをご紹介しますね。

『すっかりはまりました!

 おもしろいです、の一言。木を削る行為が、こんなに夢中になれるとは・・・。

 自分で使えるというのがいいですね。愛着がわくし、もっともっと作ってみたくなりました』

『はじめどんな時計かなと思っていたら、ぼくの一番作りたかった時計だったので、はりきって作ったので、ぼくの思いどおりの時計ができて、うれしいです。小学2年』

『木で作るものはとっても楽しく、やりがいがあると思います。また何度もしたいです。小学5年』

kikezuri013.jpg 教室いっぱいの参加者でにぎわいました。

2007年8月の暮らし

8月30日(木)晴れ 端材の端材、ハギレのハギレ

「野の手仕事展」に初お目見えした、マイ箸と箸袋。

おかげさまで大人気で、お箸はすぐに売り切れて注文をいただいた。

やはり毎日口にするものだから、「安全」には人一倍みなさん気をつかいだしたのだと思う。

もう一つ、「軽い」ということ。

端材の端材といえども、無垢の土佐ヒノキ。

香りもよく軽くて、1つ1つ手で削ったのだから「あたたかみ」もある。

意外だったのは子どもたちの関心も高いこと。

それを見たお父さんが「小学校に教えに来ていただくことはできますか?」と質問があった。

「はい!1時間の授業で、出来上がります。」

全国一の森林県である、高知県。

間伐材で家具や木工品を作り、なおその端材を生かして自分だけのお箸を作るという意義も、子どもたちに伝えたいと思う。

さらに時間があれば、「ほたる工房」さんがハギレのハギレで作ったお箸袋の作り方も教えたい。

あ〜、2時間続きの授業だな、やっぱり。

なお、講師派遣については、高知県環境活動支援センター「えこらぼ」に申し込んでいただければ、講師謝金が不要になります。пi088)802-2201 FAX(088)802-2205

8月28日(火)晴れ 「第15回野の手仕事展」&「うさと展」のお礼

暑い中おいでくださったみなさん、わざわざ東京から駆けつけてくれたはっちゃんはじめ手伝っていただいたみなさん、大切な作品を展示してくださったみなさん・・・本当に感謝しています。

みなさま楽しんでいただけたでしょうか?

混雑している時で十分な会話もできず、落ち着かないでお帰りになった方もいたと思います。ごめんなさい。

私たちは、第15回になっても相変わらずのドタバタぶりで、反省や学ぶことの多い3日間でした。

でも、なんと言っても人との出会い、再会はうれしくて、エネルギーをいただき新たなわくわく感もひろがっています。

自宅を会場にすることは、毎回そうだけど時間があって無いようなもので、開場の1時間前にはもうお客さまがつぎつぎとおいでくださるし、中には間違えて前日に来てくださった人たちも!

臨機応変、とっさの判断が迫られる場面が続出します。

3日間の展示会だったとすると、5日間は日常生活はできないものとして臨むのですが、やっと今日あたりから静けさが戻って・・・、と書きたいところですが9月1日(土)の教室が目前です。(笑)

今週末の「ポレポレの木削り教室」のほうも、おかげさまで定員の2倍を超えて申し込みがあり、村長はうれしい悲鳴です。ありがとうございます♪

また、そちらでお会いできる方もいますね!

写真は今回デビューの「ポレポレの古代米おにぎり」。

ポレポレ村長自ら、玄米と古代米を混ぜたご飯を炊いて作りました。

力強く握ったので、本人いわく「ちまきみたい」。(笑)

でも、おいしいと3個も食べる小学生もいたり、自由にとってと添えた私の手作り梅干も「おいしい!」と言ってもらえてうれしかったな〜。

気をよくしたポレポレ村長は、次の日も朝からはりきっておにぎりをつくりました。

でも、握り終わって並べたとたんに、「あ、古代米おにぎりなのに、古代米を入れるの忘れた!」。

麻乃さんのクッキー4種類も、あっという間に売り切れました!

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8月21日(火)晴れ 25日、東京からはっちゃん来る♪

「うさとの服展」が近づいた。24日から26日の3日間。

京都のキムさんとの出会い、東京のはっちゃんとの出会い、タイで自立支援活動を続けるうさぶろうさんの洋服がきっかけだった。

以前から私は、タイにとても興味があった。

お米の国、手仕事の国・・・なんだかとても親しみを覚えていた。

今年タイに行ってみて、「ああ、私はタイ人だったんだー」と気づいたけど。

うさとの服は、そのタイで糸を紡ぎ、藍を育て、素朴な織り機で織り上げた布を、タイの人たちが縫ったもの。

草木染めの優しい色合いで、丁寧に縫製してあり、裏返しに間違って着ても気づかないほどだ。

信じられないだろうけど、ほんとの話。

私もブラウスを1日中裏表に着ていたけど誰も気づかなかったし、うさとの服を着たお客さんと会って、じーと見て「あの裏返しでは?」とささやくと、「きゃー、ほんと!」と言われる方が珍しくない。

つまり、それほど見えない裏側も丁寧に仕上げていて、洗うほどに体に馴染んで気持ちよくなる。

私はよっぽど気に入らないと、買わない。

数はそんなに欲しくない。

迷うくらいなら、見送る。

だから、うさとの服をたくさん持っているわけではないが、これまで買ったものはとても気に入っていて、いつも着ている。

周りの評判もとてもいい。

「どこの店で売っているの?」とよく尋ねられるけど、「高知ではどこも売っていないのよねー」。

ええい、それなら私が紹介者になろう!

そんなわけで、「うさとの服展」を始めて3回目。

「次はいつ?」といつも問い合わせがきて、それからよっこいしょと始めるのだけど、25日には東京からセンス抜群のはっちゃんがやって来る。

「キリコさんに会いに行くのよ」と軽やかに言うはっちゃんに、もうすぐ再会できると思うとわくわくする。

usato419.jpg シンプルで素材の質がいい「うさとの服」は、メンズも大好き!

8月19日(日)晴れ 夢のかけ箸プロジェクト

先日、マイミクの麻乃さんが奈良の友達と一緒に遊びに来てくださることになり、えりかさんと関西からの友達も加わって総勢6名での訪問があった。

9月9日の「ナチュラルエコクッキング」の講師をお願いしているので、その打ち合わせもあったのだけど、それ以上に「マイ箸」のワークショップの話で盛り上がった。

ネーミングは、えりかさん。

マイ箸を作るのはポレポレ村長で、箸袋は「ほたる工房」さんにお願いしたら、二つ返事で引き受けてくださった。

前から作りたかったとにっこり。

物事はこんなふうに、トントンと前に進むと楽しい。

二人とも張り切って試作をいろいろ作っている。

市販のお箸のほとんどは、ウレタン塗装だからもちろん化学物質だ。

無垢の木や竹を削って、柿渋か藍で染め、体にも地球にも優しい「マイ箸」を作る。

染めについては、私も少しは役立てる。

みんなで力を合わせて1つのものを作り上げ、さらに多くの人が力を合わせて「夢のかけ箸プロジェクト」を広げていく楽しみで、わくわく。

さっそく24日からの「野の手仕事展」で、初お目見えする。

みなさん、ぜひバッグの中に、お気に入りの「マイ箸」を持ち歩きましょう!

プレゼントにもピッタリです。

地球のために、何かできることからしてみたい・・・と思っている方がいたら、ぜひ「夢のかけ箸プロジェクト」に参加してくださいね!

hasi041.jpg 柄もデザインも1つ1つ違う、マイ箸袋。きっとあなたのお気に入りが見つかるはず・・・

8月17日(金)晴れ はまじさんとの出会い「遊書教室」

高知市から講師のはまじさんをお迎えして、「遊書教室」があった。

私は初めてお会いしたのだけど、不思議と昔から知っていたような気がして、いきなり自然体で「うん、うん」とうなずきながら楽しくおしゃべりしていた。

遊書との出会いのお話にも感動したし、きっかけとなったてんつくまんさんの映画を、ポレポレ村長が観ていた。

はまじさんのお話に出てくる人たちの多くが、私たちと接点のある方たちなのも、不思議と言えば不思議だ。

これが「出会い」なんだと思う。人生は楽しい。

「遊書」は全員初めての人たちばかり。

書道の殻をこわして、自由に心を遊ばせ、筆を躍らせる。

うちは百姓なので、竹製のザルとかソウケがたくさんある。

壊れても捨てるのが惜しくて、全部ベタベタと和紙を貼ってまた使っていた。

おもしろくなって、拾ってきたボロボロのザルまで甦らせていた。

その一つに、はまじさんが書いてくださったのが、写真の詩。

わいわいと笑って楽しく書いていたみんなが、この時ばかりはしーーんと静まり返って、感動に包まれていた。

ナニワイバラの奥様が、はまじさんが書くのを見ていて涙が出てきたと言っていたけど、あれはオーバーな表現でもなんでもなかったのだ。

それが実感としてよく分かった。

本当にいい出会いをありがとう、はまじさん♪

家宝の詩を、ずっと大事にします。

『人は自然のまんまでいい

 自然に感謝しながら

 遊んでゆけばいい。

 この村には自然がある

 自由がある

 感謝がある。

 だから、人があつまり

 笑顔があつまる。

 これが村という、

 ひとつの世界なり。

      はまじ 』

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8月15日(水)晴れ 新米と花火

毎年、15日は入野の海辺で「花火大会」がある。

ほとんど毎年出かけているような・・・。

去年はモクとハナも連れて行ったけど、すっかりビビッて車の下にもぐり込み出てこようとしなかったので、今年はポレポレ村長と二人で出かけた。

車のラッシュと人ごみを避け、「特等席」と呼んでいる静かな海辺にシートを広げた。

ここは、母を介護していた時に見つけた場所。

車でそこまで行けて、車椅子も下ろしやすく、街灯が明るく照らしてくれ、目の前に海、その向こうに花火が見える。

ポレポレ村長はカメラを2台セッティング。「海に花火が映ったら、いい写真になりそうだ」

私はビールとおつまみで花火の前に眠くなり、うとうとしていたら前の海で突然バシャと飛び上がり大口が見えた。

「なっ、何?!」まさか、サメか?

「ボラだよ」と、ポレポレ村長は慌てない。

いるかショーならぬボラたちのショーを眺め、平和な花火が見られることをしみじみとありがたいと思う。

帰宅してからポレポレ村長は、「新米が出来ました」メールをせっせと送っていた。

今年初めてお送りするお客さまも多い。

ご注文いただいたけど、新米まで待ってもらわなければなかったのだ。

高知の中山間地の小さな棚田で育てたお米を、各地で食べていただけることもまた、不思議と言っていいくらいありがたいこと。

大木をなぎ倒すほどの台風にも負けず、しっかり実を結んだパワフルなお米たちを食べて、みなさまも猛暑を乗り切ってくださいね。

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8月12日(日)晴れ 猛暑の稲刈り

例年より少し遅くなったが、コシヒカリの稲刈りが始まった。

38度近い炎天下での稲刈りは、「修行」だと毎年思う。

汗がだらだらと顔や体中に流れ、シャツがまたたく間にグショ濡れになる。

それでも新米を待ってくれている人がいる、喜び!

時折り吹く風が優しく、飛び回るトンボやバッタが今年も無数にいることに、安心する。

どんなにきつくても、収穫はやっぱり「お祭り」に違いない。

もう少しでお届けできます。

あと少しだけ、お待ちくださいね!

tanada236.jpg 隠れ田のような棚田でおいしいお米が育ちます

8月4日(土)晴れ 「エコクッキング・韓国風」

「7月から9月は夏休み!」と高らかに(?)夏休み宣言したのもつかの間。

つぎつぎと楽しい教室が続くことになった。

9月1日、ポレポレ村長の「木削り教室」。

9月9日、待望の野本えりかさんの「エコクッキング」!

ポレポレ村長の木削りは、お客さんからのリクエストがあって企画したもの。

木のスプーンや、マイ箸、木のおもちゃ作りなどある。

無垢の木は、一つ一つが木目も違っていて、触るだけでも癒す力がある。

よちよち歩きの幼子から、自分の意思で選択できる高学年の子どもまで、木のおもちゃが大好きだということは、何度も何度も確認する機会があった。

理屈ではない。パァーと寄って来て、うれしそうに手を伸ばす。

神戸の自然食レストラン「愛農人」で木工教室を開催した時、4歳の男の子が参加していた。

きっと誰もが、4歳にはムリ、作れないだろうと予測したと思う。

2時間集中してミニチュアの椅子を作り上げると、その子は手に乗せてレストラン中を歩き回り、見知らぬ大人たちにまで差し出して見せたのだった。

そんな時の大人の反応は、きっとその子の人生を左右する・・・と言っても過言ではないはず。

ポレポレ村長自身、アメリカでの小学校時代にアイスクリームの木のスプーンを集めて作った工作を、先生がとても驚いて誉めてくれたという経験がある。

もしかしたら、そんな体験が木工作家への第一歩になったかも知れないのだ。

管理栄養士、野本えりかさんのエコクッキングは、テレビなどにもたびたび取り上げられているから、ご存知の人も多いことだろう。

とにかく「いのちをまるごとクッキング」というか、ゴミがほとんど出ないのに驚く。

今回のメニューは私のリクエストで、韓国風になった。

・韓国海苔巻き(海苔も手作り)

・韓国風餃子

・チヂミ

それにデザートがもちきび団子♪

チラシを作成する間もないほど申し込み殺到するかもしれないので、みなさんお早めに連絡ください。

「はーと・らいふ村」の夢、「自分の焼いた器に、自分で育てた食材で料理を盛り付け、自分で削った箸やスプーンで食べる」を体験してみませんか?

sara 003.jpg 平野先生の「陶芸教室」は10月です。お楽しみに♪

8月2日(木)暴風雨 はまじさんの「遊書教室」

台風は最悪のコースをとり、4号よりもはるかに大きな被害が出た。

ミモザ、けやき、スモークツリーがなぎ倒され、アーチがくにゃくにゃに曲がり、12年たったスモモの木が斜めになった。

見ていると、大きな木の根元がふわふわと浮いている。恐るべし、台風。

台風のたびに庭はめちゃめちゃになるが、「これくらいの被害ですめば少ないほうだよね」と話した。

ビニールハウスや田んぼの被害、土砂崩れ、浸水・・・、台風は命も奪う。

庭木の3本、4本ですめば少ない方に違いない。

・・・とはいうものの、大好きな木ばかりだ。残念でたまらない。

さて、気を取り直して、うれしいお知らせをひとつ。

高知市から路上詩人の濱崎一途さんをお迎えして、「遊書教室」の日程が決まった。

おっかけが出るほど人気の、はまじさんだ。

親も子も、みんなが楽しみに待っている。

8月17日(金)13時から15時。場所は「はーと・らいふ村」です。

持参するのは、筆と下敷きだけ。あとはすべて準備しますので、楽しく遊んで作品作りをしましょう♪

sumomo 002.jpg 裏庭のスモモの木。先日までたくさん実をつけていたので、赤い布で脅しにしていた。

2007年7月の暮らし

7月29日(日)晴れ 小さな生きものたちの視点

かずほさんの講演会に、友人と3人で行って来ました。

「命をつなぐ有機農業」と題する講演を聴きながら、ポレポレがいつも言っていること、やっていることとの共通点があまりにたくさんあって驚きでした。

その1つが、「小さな生きものたちの視点に立つ」ということです。

人間がピラミッドの頂点に立っていると思い上がってはならない。

ポレポレはよく「田んぼのめだかや小さな生きものたちを守りたいから、無農薬有機のお米作りをしているんだ、単純なことなんだ」と言います。

かずほさんは、『食物連鎖の底辺にいる微生物や昆虫の視点を持つことで、命は循環しながらつながっていて、そのつながりの中で生かされていることがよく分かる』とおっしゃっています。

かずほさんがおっしゃると、とたんに格調高く心を揺さぶられるのはなぜか?

ポレポレが朴訥としていつもつぶやいていることと、基本は同じなんですよね。

草茫々の畑、その草をすきこんで土作りをすることや、米糠や籾殻を入れる方法も同じです。

かずほさんの講演を、もっともっと大勢の人に聞いてほしいと思いました。

無農薬有機の農家が、もっともっと増えてほしい。そうすればあっという間に、蛍がぶつかるように飛んでいた子どもの頃の光景が、取り戻せると思うのです。

めだかもドジョウもカエルたちも・・・、たくさんの小動物たちも倍増することでしょう。

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7月25日(水)晴れ はるか遠くを見る

「おおいなる人」との出会いがありました。

マイミクのかずほさんこと、山下一穂塾長です。

お忙しい時間をさいてくださって、ポレポレと3人でお話しました。

「はーと・らいふ村」に決定的に欠けているもの、「経済性」を説いてくださって目からうろこでした。

なにしろ私たちは、「お金をかせがない」ということを、わざわざかかげていましたからね!(笑)

お互いに完全無農薬有機栽培をしながら、農に対する考え方はまるで逆でした。

私はずうっと「家事のようにみんなが農ある暮らしをしてはどうか」と思ってました。

大々的に言葉に出さなくても、「はーと・らいふ村」のライフスタイルで感化できるのではないかと。

農業で少しでも稼ごうとするから、農薬まみれで地球も生物もおかしなことになってきた。

みんなが昔のように自分の食べるもを自分で作ったら、まさか農薬はかけないはず。

うちのような暮らしをしたいとメールくださったり、訪ねてくださる人があとを絶たず、そのうちの何十人かは田舎暮らしを始めたり、貸し農園で野菜作り始めたり、中にはプランターで始めた人も!・・・そんな話題が何よりうれしかったのです。

でも、かずほさんは「きちんと農業を次世代につなげていかなければならない」と考えていました。

それもすぐにゆきつまってしまう農業ではなく、循環していく有機農業こそ伝えるべきだと、学校を創り、若者を育てています。

目先のことではなく、はるか未来を見据えて、自分の使命を果たそうとがんばっている人との出会いは、大きな励みでした。

農業の問題はただ農業だけでなく、環境も教育も医療も・・・、みんなつながっているというのは、私も「すがお白書」に書いた通りまったく同感です。

ポレポレもかずほさんとの出会いで、「とても元気をもらった」と喜んでいます。

ポレポレは、実践している人じゃないと心に伝わってこないといつも言っているので、かずほさんの言葉は一つ一つが説得力のあるものだったわけですね。

gen054.jpg 陽だまり山荘からライスガーデンを眺める

7月24日(火)晴れ 山下一穂さんの講演、濱崎一途さんの遊書教室

まだお会いしたことがない魅力的な二人の男性と、近々お会いできそうです。

お一人は、本山町で「山下農園」を経営し、「有機のがっこう」の塾長をされている山下一穂さん。

29日午後、黒潮町の「ネスト・ウエストガーデン土佐」で、「若者と農業」についての基調講演とパネラーとして登壇されます。

有名な方なのでみなさんよくご存知かもしれませんが、私は県教育委員会のブログで一穂さんのことを知り、ずっと気になっていました。

お会いできる夢が叶うことになり、わくわくしています。

もうお一人は、路上詩人のはまじさんこと濱崎一途さん。

ナニワイバラの奥様がはまじさんの大ファンで、作品を見せてくれたのがきっかけでした。

即座に私、言いましたもの。

「はまじさんをお招きして、講演会か遊書教室を開きましょう!」

「きゃ〜、キリコさんほんと?! うれしい〜!」

ナニワイバラの奥様は、涙を浮かべて喜びました。

「石橋を渡らずに飛び越える」と自認しているキリコは、一穂さんにも一途さんにもぶしつけなメールを出しました。

お二人とも丁寧なお返事をくださって、とんとん拍子に進んでいます。

はまじさんの遊書教室も、日時が決定したらみなさんにお知らせしますので、ぜひ楽しい時間をご一緒しましょう♪

sanso 056.jpg 陽だまり山荘に行ってきました

7月22日(日)神祭の当人

地域の夏祭り。それも当人と言って、順番に回ってくる祭りの当番でした。

と言ってもお隣さん5軒一組で当人なので、しめ縄をなったり、のぼりを立てたり、みんなと一緒に準備をして当日を迎えました。

お神輿を出し、けっこう長く神官さんが拝んで、その間に私たちも持って行ったおんぶくを投げてお神輿を拝みました。

そのあと、神様へのお供え物のおさがりをいただいて、みんなで飲み会です。

神社に集まって車座になった人は、10数人だったでしょうか。

お隣さんと言っても日頃はなかなか交流が無い人もいるので、こんな機会は貴重です。

地域の情報をいっぱいもらいました。

「いのししと車がぶつかった」

「きつねを見た」「鹿を見た」

「○○おばさんが骨折して入院している」

初めて知る情報ばかりです。神祭はありがたきかな。

酔っ払って帰宅したら電話がかかってきて、ポレポレはまた二次会に出かけました。

お酒の飲めないポレポレですが、赤いリュックにまむし酒を入れて、自転車をこいでひょこひょこと川向こうを行く姿が見えました。

お声をかけてもらったら「ありがとう」と出かけていく、田舎暮らしの大切なお付き合いですもの。

しかし、まむし酒は喜ばれたのか?!

うふふ、みんなの反応が楽しみです(笑)

・・・・・・・・・・・・・・・・

追記

まむし酒はおおいに盛り上がったそうです。

珍しかったようで、「きゃあ〜」と言う人や「うまい!」とぐびぐび飲む人や、下ネタにまで発展したようで、神様もびっくりしたかも知れませんね。

それより何より、「まむしを素手でつかむ」というポレポレの獲り方が驚かれたようで、いちやく「村一番のまむし獲り名人」になったかも?

1999年8月10日にそのまむし君を捕まえた日のこと、今でも覚えています。

稲刈りの田んぼでした。

「あ、まむし!」と言ったかと思うとぱっと素手で捕まえて、作業が終了するまで田んぼの端に竹の棒にくくりつけて立てていたのです。

まむし君は逃げようと身をくねらせて、もごもご動きまわっているし・・・。

おかげで私はあとの稲刈り中ずっと気になって、おちおちそのコーナーに近づけませんでした。

帰り道も棒の先を振り回して、びくびくしている私の鼻先に近づけて「ぎゃあ〜」と言わせるのを、まるで小学生のいたずら小僧みたいにニヤニヤ楽しんでいましたからね! 忘れませんとも。

7月21日(土)晴れ 伝統工芸チャレンジ教室

昨夜まで大雨だったのに、今朝は晴れて陽が射してました。

天然酵母パン教室といい、藍染め教室といい、いつも予報を裏切っていいお天気になるのが不思議。

今回もおかげさまで定員を超える申し込みがあり、2回に分けての一回目です。

ちょうど藍の葉を収穫する季節でもあり、生葉染めでもすくも藍でも染めることができます。

私は藍染め作家ではありません。

ただ「衣食住をできるだけ手作りしたい。同じ気持ちの人と一緒に手作りの暮らしを楽しみたい。子どもたちにも伝えたい・・・」と思っているだけです。

みんなと一緒にやると、出会いが広がり、いろいろな情報もいただけて、すごく楽しいんですよね。

パン教室の参加者の方が多かったので、「天然酵母パンと藍染めは、共通点があるんですよ〜」の第一声からスタートしました。

みなさん、きょとん? 「発酵」です。

藍も時間をかけて発酵させて作り、毎日かき混ぜて育てますから、スローな点でもよく似ています。

今ではすっかりお手軽な化学藍にとってかわられてしまった点も、イーストと天然酵母パンの関係と同じですね。

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庭で干している間に、麻乃さんの手作りケーキと米糠クッキーで、お茶会でした。

ケーキの材料は抹茶と酒かすです。米糠クッキーもとてもおいしくて、「レシピ教えてください!」。

きっと誰か言うだろうと思ってた(笑)

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実は私も、やまもものゼリーを作って冷やしていたのです。

それがちっとも固まらなくてあきらめていたのですが、最後に麻乃さんが帰る時に見たらやっとプルプルになっていました。

「9個も作ったから、麻乃さん食べて帰って」と無理強いして食べてもらいました。

ブランデー漬けのやまももも、1粒ずつゼリーに入れていたのです。

ゼリーはよかったのですが、その実を食べたとたんに二人ともきゃぁー!

ブランデーがきつくて、顔が曲がりそうな味でした。

「やっぱり出さなくて正解だったわ」

と納得する私。実験台になった麻乃さんは、さぞあきれたことでしょう。

kasi053.jpg ちょっと不気味なやまもものゼリー

7月14日(土)豪雨 じゃが芋のようなパン、へちまのようなきゅうり 

ずっと雨が降り続き、昨夕から台風の影響が出始めました。

浸水や土砂崩れなど、被害はまぬがれないだろうなと心配です。

庭はもうすでに、花もハーブも倒れています。

野菜の収穫もついつい雨の合い間になりがちで、きゅうりがまた大きくなっていることでしょう。

京都のキムさんに送ったら、『へちまみたい』とメールが来て笑いました。

自家製野菜は、ほんと個性的です。

大根見ても、人参見ても、いろいろ不思議な形があって、笑わせてくれます。

キムさんは去年の「天然酵母パン教室」に県外から参加、その後も自家製パンを焼くのを楽しんでます。

今年、県外から参加してくれたのは、ふ〜さんでした。

天然酵母を持って帰って育て、ついに初めてのパンを焼いたといって、『焼けた焼けた、焼けましたよ〜♪』と写真を添えてメールを届けてくれました。

ふ〜さんの喜びと興奮が伝わって、私までうれしくなった『じゃが芋のようなパン』です。

・・・・・・・・・・・・・・・・

キリコさん♪
やっとやっと、パンが焼けました♪
しかもなかなかの出来です!
(写真を見てください)

おおらか〜に、おおらか〜に、と思っても、なにぶんこれまでまったく経験したことがないので、「これでいいのかしら?」 の連続でした。
それにしても、りんごから酵母になる過程、酵母と小麦粉を 混ぜてパン種になる過程、生地をこねた感触・におい、発酵させた生地の膨らみよう!…。
どれもこれも、初体験で、感動と驚きの連続でした。

極めつけは、焼いているときのいい香り。
ほんとに幸せ〜♪な気持ちになりましたよ。
ありがとうございました!

「じゃがいもみたい。全然パンらしくない」
と言いながら口に入れた母の意外そうな表情が忘れられません。
(あら、案外美味しいじゃない!ですって)

fuu.JPG ふ〜さんが初めて焼いた自家製天然酵母パン。おいしそー!

7月12日(木)雨のち晴れ 子どもという感動

昼食を食べに教室に行ったら、S君が机の中から取り出した本を大きく掲げながら叫びました。

「この本、泣けるねー!」

見ると私が図書室に寄贈した本の中の1冊で、「すがお白書」でした。

「うん、泣けるろー。ジュンコのこと書いたとこ?」

「いっぱいある。1番最初の人も、オレ泣いたぜー」

「ああ、ナナちゃんや」

S君のピュアな感想を聞きながら、すがすがしい感動を覚えました。

本を読み、自然に涙を流す。

何の意図もなく、まっすぐにその気持ちを表現する。

顔も声も気持ちも・・・、うそはありません。

その純粋さに、いつも私は心洗われ、元気が出ます。

S君に1冊「すがお白書」をプレゼントしよう、と心の内で決めました。

今日、私も1冊の本に出会い、夢中で読みました。

「がばいばあちゃんの勇気がわく50の言葉」

とにかく面白いです! 勇気をもらいます。ぜひオススメです。

7月8日(日)曇りのち雨 流しそうめんと川の幸

夏はやっぱり、流しそうめん!

青竹の中を流れてくる白いそうめんをすくって、青竹の筒に入れたお汁でいただきました。

ほかには、手づかみで獲ったばかりの鮎と川エビ、きゅうりとトマト、おにぎり、じゃが芋・・・といったメニュー。

網の上に生きたエビを乗せ、炭火で塩焼きしていただいたとき、みんな言ってましたねー。

「ビールが欲しい!」(笑)

ebi 043.jpg 川エビの色がなんともきれいです!

7月7日(土)大雨 売り切れごめんなさい!

七夕だというのに、県西部に大雨警報が・・・。

みなさまのところは、被害は大丈夫でしょうか?

庭に古代蓮の花が開いたのですが、豪雨で写真も撮れず、今日はあきらめます。

毎年、この時期はご迷惑をおかけするのですが、6月下旬からお米のご注文にお応えできなくなって申し訳ありません。

8月には新米をお届けします。

除草機で毎日草取りをして、田んぼを攪拌し、今のところとても順調に育っています。

あとは稲の力、田んぼの力、虫たちの活躍・・・、そして何よりもお天気に左右されるのですが、おいしいお米が育ってくれることを祈るのみです。

7月5日(木)晴れ ゴーヤ初収穫

この季節、24時間庭にいても、やることはいくらでもあります。

草は恐ろしい勢いで伸びるし、夏野菜は毎日収穫しないと、おばけのように大きくなります。

唐辛子の移植をし、スモモも採ってコンポートにしました。

ブルーベリーは熟れ、バジルは花が咲きかかっていて、あわてて摘みました。

まだまだ花が咲かれては困ります。

花が咲くと葉が固くなりますから、たくさん葉を食べてから、種を採るために花を咲かせます。

こちらの都合で申し訳ないのですが、バジルソースが大好きなので・・・。

スイカの敷き草をし、なす、きゅうり、プチトマトを取り、人参も抜いてふと横を見ると、ゴーヤもすっかり大きくなっていました。初収穫です。

夕方7時になっても、まだ明るい。でも、蚊に18箇所くらい噛まれて、とうとう庭仕事をあきらめました。

goya005.jpg 今日採ったゴーヤ。その後に見えるのはキリコの愛車です。

7月4日(水)雨 布ぞうり

前から興味を持っていた「布ぞうり」を作ってみました。

材料は荷造りのひもと、余っているタオルと、木工ボンド少々だけ。

本に載っていた作り方を参考に、自己流です。

思ったより簡単、誰でも作れると思います。

わらぞうりも高齢者の方に習ったことがありますが、それはわらを下ごしらえしたり、場所も室内が汚れてしまうので野外じゃないとできないし、気軽に作れないなーという感想でした。

その点、布ぞうりは気軽に誰でも作れて、すぐ室内で履けるのでいいですよー。

どんな布でもいいですが、タオルだと履きながら乾拭き掃除ができるので、一石二鳥だと思ったわけ。

おしゃれなぞうりにするなら、古い着物地などを使った鼻緒にするといいでしょうね。

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7月3日(火)曇りのち晴れ 野苺のジャム

奈良から来たゲンさんの「陽だまり山荘」の辺りは、野苺の宝庫だ。

マメなゲンさんだが、さすがに野苺を摘んでジャムにするところまでいってなくて、真っ赤に熟れていたので私が摘んできた。

とてもきれいな色のジャムができて、おもにカスピ海ヨーグルトに混ぜて食べている。

6月末から、野苺の季節。

来年も忘れずに、野苺の場所に行ってみよう。

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7月2日(月)曇り一時雨 スモークツリーと唐辛子のリース

待望の雨! 恵みの雨! ようやくお芋を植えました。

昨日、庭のスモークツリーの写真を載せましたが、こちらは庭の唐辛子と組み合わせたリース。

けっこう気に入っています。

もう少し、唐辛子の数を増やして豪華にしてみますね。

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7月1日(日)曇り 幸せのお手伝い

昨日、パン教室の講師の先生から、ステキなお手紙をいただきました。

先週の土曜日が教室だったので、ちょうど一週間たった土曜日ですね。

その間に私は、参加者の感想文を全部印刷して綴じて、お礼といっしょに先生に送ってました。

これは、講演会の時もそうするし、お世話になった先生への礼儀だと思ってるんですけど、先生からまたそのお礼のお手紙が届いたのです。

私の礼状も早いけど、それに対する先生からの礼状も負けずに早い。(笑)

講師としてお招きしたことを本当に喜んでくださっていて、こちらも嬉しくなりました。

いろいろな企画で大勢の講師の先生にお世話になっていますが、やはり講師をすることが先生にとっても「楽しい」「行ってよかった」と思っていただけるのが、主催者は一番ありがたいです。

先生が楽しんで指導してくださったら、参加者もみんな楽しいですものね。

昨日は、もう一つうれしいメールも届きました。

去年、「天然酵母パン教室」に参加してくれたIちゃんからです。

『先日から、パンに自家製小麦を混ぜてつくっています。
こねている時から、今までと違う小麦の香りがして、幸せな気持ちに
なります。それになんといっても色!あの色は何度見ても幸せ。
子どもたちも私のつくるパンを気に入ってくれて、おいしいおいしいと食べてくれます。

これもまた、キリコさんポレポレさんのおかげです。
麦を一緒に育ててくれたおじいちゃん、おばあちゃんにもこの前、あんぱんにしてごちそうしました。』

あー、うれしいなぁ。こっちまで幸せな気持ちになります。

こんなふうに「幸せが広がっていくお手伝い」をすることが、私たちの願いです。

niwa008.jpg 大好きなスモークツリーの花。今日はリースも作ったので、また次にupしますね!

2007年6月の暮らし

6月30日(土)晴れ スモモ酒とやまもも

梅酒、苺酒、びわ酒、やまもも酒・・・と浸けてきて、今日はスモモ酒だ。

朝から裏庭のスモモを採り、洗ってベランダで干す。

乾いてからフォークで穴を開け、ホワイトリカーに浸け込んだ。

3ヵ月たったら、ピンクのおいしいスモモ酒が飲める。

やまもも酒はもうピンクになり、実はすっかり白っぽくなっていた。

夕方、モクもハナも連れて果樹園に行ったら、やまももが完熟してあたり一面赤いじゅうたんのように落ちていた。

ポレポレが木に登り、ゆさゆさとゆすってくれて、私はシートを広げて拾った。

ポタポタとたくさん落ちてきて、すぐにたくさん集まる。

体にも頭にも大粒のやまももが当たり、Tシャツが染まった。

モクとハナは初めての体験に驚き、落ちてきたやまももに鼻を近づけてくんくんしていた。

今年のやまももは、直径2cmあまりもあり、本当にみごとだ。

明日、入院している隣家のおばさんにも持っていこうと、パックに詰めて冷蔵庫に冷やした。

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6月29日(金)晴れ 35.1度!

まだ6月だというのに、連日30度を超す暑さが続く。

今日は35度を超し、夕方帰宅してもまだ30度だった。異常だ。

とにかくシャワーを浴びなければ、何をする気にもなれない。

さすがに今日は、屋根裏から扇風機を出した。

でも、家中の窓を網戸にしたので、夕食後から涼しい風が入りだし、結局つけなかったけど。

この暑さで、23日に作った天然酵母は3日もすればブクブクしだし、全粒粉とまぜてビンに入れたらすぐに発酵した。

これが、パン種です。

このパン種と粉と塩とお水をこねて、ボールにラップをかけて一次発酵。

成形して二次発酵させて、焼いたのが自家製天然酵母パンです。

簡単でしょ? 何も添加物が入っていないから、安心して食べられます。

参加者のみなさんのところも、もう焼いた頃でしょうか?

私は、バナナを入れて焼いてみました。

pan026.jpg 左が天然酵母、右がパン種

6月28日(木)晴れ ルドベキアと春車菊

庭は今、黄色の季節です。

ルドベキアと春車菊が咲き誇って、枕木の上を歩くのに苦労します。

全部、こぼれ種で育ったもの。

黄色い花たちに負けじと背高のっぽに育った花は、ブルーのチコリ。

2m以上の株が、庭のあちこちに木々のように伸びています。

夜になると、昼間とはまた違って、とってもワイルドな感じの庭になります。

どっちかというと・・・、私は夜の庭が好きですね!

niwa032.jpg

6月27日(水)晴れ 野菜たち

つい先日まで、青虫のように毎日レタスを食べていたが、今はきゅうり。

1日であっという間に大きくなる。

地這いきゅうりだから、草の陰で見落とすと、びっくりするほど丸々太ってしまう。

夕方はせっせと畑で収穫、酢のものにしたり、サラダにしたり・・・。

かぼちゃもごろごろ大きくなってきたし、スイカは乳児の頭くらいになった。

とうもろこしの収穫も、そろそろだ。

ブルーベリーもぼつぼつ、つまんで食べている。

ブラックベリーは、まだまだこれから。

kabo 024.jpg 草いっぱいの庭で、自由に這い回っているかぼちゃ。

6月26日(火)晴れ 田んぼの生きもの

ポレポレは朝4時起床、土佐山田での会に出かけた。

「田んぼの生きもの調査プロジェクト」という集まりに参加するためだ。

無農薬栽培をしている農家の田んぼに、いかに生きものが多いかを見せるプロジェクトらしかった。

帰宅して第一声が、「やっぱりうちの棚田は次元が違う!」というものだった。

いつも控えめなポレポレにしては、珍しくはっきりと断言した。

土佐山田までわざわざ見にいったけど、うちの田んぼとは比べものにならない生物の数だったようで、その違いを例をあげて語っていた。

それに、無農薬の田んぼと言っても、すぐ隣が農薬を使っているため、田んぼの畔が真ん中で色が違っていたそうだ。

まるで2色の絵の具で塗り分けたように、真ん中から半分は緑で、もう半分は除草剤で草が無いため茶色だったと言う。

想像しただけで、違いをはっきり見せるためにはいいが、そんなところで米作りしたくないと思った。

無農薬栽培したって、すぐ隣がそれでは影響は避けられまい。

「うちの田んぼに見に来てください、と言えばよかったんじゃないの? みんな段違いの生きものの多さにびっくりして、喜ぶかも知れないでしょ」

口が裂けてもポレポレはそんなことは言わない人だと知っているから、ジョークのつもりで言ったのだけど、「うちの田んぼは特別だよ」とうなずいたので、ちょっとびっくり。

1993年から完全に無農薬有機栽培してきたから、水も土も生きもの層の厚さも、断然違っているはず。

そのことを今日、ポレポレは自分の目ではっきりと確認してきたのだと思った。

tonbo022.jpg トンボもいっぱい!!

6月25日(月)晴れ 酵母ちゃん

「天然酵母パン教室」は、終わってからがまた楽しい。

それぞれの家に持ち帰って、続きがあるからだ。

「うちの酵母はシーン」としているんですけど・・・」

「だいぶぶくぶくしてきました!」等々、つぎつぎにメールが来る。(笑)

ある方が、「こんなに気になるのは、やはり生きものだからでしょうね」と書いてあった。

そうなんですねー。天然酵母は生きものなんですよね。育てているからこそ、みんな気にかかるんでしょうね。

「酵母ちゃん」と呼んでいる人もいましたし、「うちの子たち」と言う人もいました。

みんな天塩にかけて育て、「我が家のパン」を焼くんですものねー。

pan011.jpg 焼けたよー

6月24日(日)雨ときどき晴れ やまもものジャム

「スローカフェ」は昨日でひとまず終了。再開は10月からになる。

でも土曜日と同じくらい来客の多い一日で、午前中だけで4人の訪問があった。

合い間を見て1時間ほど果樹園に行ったら、やまももが熟れ始めていた。

かなり大粒で、今年はなり年だ。

食べた残りを、「やまもも酒」と「やまももジャム」にした。

ジャムは初めてだが、きねまんさんのサイトを読んでぜひ作りたいと思っていた。

洗ってから適当に水を加え、煮る。

アクをすくってから、実がほぐれだしたら火を止める。

簡単に種と実が分離できるので、種だけ取り出して砂糖を加え、あとは煮詰めるだけ。

色もサーモンピンクで、酸っぱさと甘さの両立したジャムができた。

とても簡単なので、毎年作ろうと思う。

P.S 冷めたらなんと「やまもも色」になりました! そう、やまももが最高に熟した時のワイン色に変化したんです。驚いたなぁ。

6月23日(土)晴れ 天日塩見学と天然酵母パン作り

「海さち山さちプロジェクト」がスタート。

黒潮町内の特産品、天日塩、古代米、黒砂糖の作られる工程を見学し、それを使った料理教室だ。

スローフードへの理解と、そのおいしさをみんなで味わいたい。

講師は去年もお願いした、志和誠子先生。

土佐清水市で毎週金曜日に、「ばかっぱなしのススメ」という楽しい会を主催している。

定員をすぐオーバーし、「こんなににぎやかな教室は初めて」というくらい、わいわいの料理教室だった。

まずはりんごで「天然酵母作り」からスタート。

「わぁー簡単!」みんな口をそろえて言う。毎回そうだ。

天然酵母でパンを焼くということを、けっこう難しく考えている人が多いようだ。

そんなに難しいわけではなく、ただやるかやらないか、なのよねー。

今日はこどもたちの、「粘土遊び感覚」の楽しそうな表情が印象的だった。

ハート形だったり、ツイストだったり、形もいろいろ出来上がった。

帰宅してから、松山市から片道4時間30分もかけて初めて来られたふーさん親子の訪問があった。

とてもいきいきしたかわいい小学生に、モクやハナは遊んでもらってごきげんなひとときだった。

本の挿し絵を手がけていらっしゃるふーさんに、制作途中の本のお話をうかがった。

いろいろな地域で、同じような思いを持って生き、同じように悩んでいる人がいることは、すごく心があたたかくなる。

その縁ある人との出会いや共有する時間を、大切にしたいと願う。

今日参加してくださったみなさん、本当にありがとうございました。

またお会いできる機会を、楽しみにしています♪

kodomo 044.jpg わーい、気持ちいい!

6月17日(日)雨 夏野菜と桃

梅雨に入って、やっと水の心配が無くなった。やれやれ。

同時に夏野菜たちがぐんぐん成長し、きゅうり、ナス、トマト、いんげんが収穫できだした。

ピーマンはあと2,3日後だ。

かぼちゃとスイカも伸び伸び這いまわって、実をふくらませている。

落花生が芽を出し、人参もそろそろ抜いてみようかなというところ。

紫蘇ジュースを、今日作って冷蔵庫に入れた。

夏の定番。疲れをとるのには、紫蘇ジュースと梅シロップが欠かせない。

妹に桃を2パックもらって食べた。6個入りで、1パック250円!?

何でこんなに安いの!? と叫んだくらい、小さめだけど甘くておいしい。

「その人の桃が特においしいから、選んで買っている」と言っていた。

生産者は、船口継夫さん。

「こんなに安くて申し訳ないね」とポレポレに言ったら、「桃は今年なり年なのかも知れない」とのこと。

先日、うちの桃もぽろぽろ落ちていると書いたけど、なりすぎると実が小さくなるので、ぶどうでもなんでも摘果しなくてはいけないのだそうだ。

落ちるにはやはり、それなりの意味があったということか。

うちは手をかけて摘果をしてやらないので、桃も自分で落下していたのかも。

momo011.jpg これが船口さんの桃

6月12日(火)曇り 宝物

今年は、チラシやDM制作が忙しい。

第15回を迎えた「野の手仕事展」のほか、「海さち山さちプロジェクト」が3回、「伝統工芸こどもチャレンジ教室」が10回、「うさとの服展」・・・まだまだ続きそう。

ラジオやネットでもお知らせするが、やはりDMは欠かせない。

そのため、過去の芳名帳を1つにまとめたら、1000名あまりのお名前に驚いてしまった。

個人情報が取りざたされる時代、お名前を残してくださる人はごくわずかだ。

10人に1人、いるかいないかだろう。

それでも記してくださった数字に改めて驚き、1冊のバインダーをいつも持ち歩いて眺めている。

どういうわけだか、いくら眺めても飽きない。

うちのお客さまは、ア行が一番多い。ワ行の17倍にもなる。次はマ行。

車で2時間半かかる高知市や、遠く県外から来てくださったお客さまが、けっこう多い。

残念ながら全員のお顔が浮かばないのだが、興味ある分野や求めていただいた作品などメモしているので、それがヒントになる。

眺めるほどに「ありがたいな」という思いがつのり、この1冊は「我が家の宝物だ」と思うようになった。

わざわざ足を運んでくださって、貴重な時間を私たちの企画に使ってくださったみなさんだ。

全員にご案内をお送りするのは無理だけど、毎回少しずついろいろな方にお送りしてみよう。

どうやって決めるか、これといって案は浮かばない。

ただ、たとえば50人なら、きっと名前と顔が一致すると思うのだ。

ゆっくりとおしゃべりを楽しんでくださったお客さまのことは、よく記憶しているもの。

出会いを大切に、また行ってみたいと思っていただける企画を考えたい。

8月24日から3日間、「うさと展&野の手仕事展」が今から楽しみだ。

deigo069.jpg アメリカンデイゴの花が咲いている。ブルーはチコリ。

6月10日(日)晴れ 古代米粉と黒砂糖のパン

ポレポレが新しい炊飯器を買ってきた。

タイガーの「炊きたて」1升炊き。発芽玄米も炊けるキーがついている。

驚くなかれ、我が家は1升炊き以外は買ったためしがない。

結婚して数年間は、毎日8合炊いていた。

何かの拍子に「えー?! 3人で8合! 信じられない」とみんなに驚かれて、いくらなんでも食べすぎなのかなぁと、今は毎日6合になった。

その代わりにせっせとパンを焼くので、まぁ大食一家であることには間違いない。

これまで愛用の1升炊き炊飯器も、まだ使えるので物置にしまった。

イベントの時には、2升まで対応できるので安心だ。

さて、嬉しい悲鳴なのだが、18年度産のお米も残り少なくなったので、我が家では毎日自家製小麦のパンを焼いている。

古代米はまだ余っているので、古代米を粉にして「米粉パン」だ。

毎日400gずつこねるので、そのうちの100gを米粉にしている。

普通にふくらみ、もっちりしてお腹のもちもよく、長老も「おいしい」と喜ぶ。

プレーンのほか、レーズン入り、レーズンとくるみ入り、今朝は黒砂糖入りを焼いた。

発酵時間はかかるが、焼くのはオーブンで12分あれば十分。

あちち、と冷ましながら、焼きたてパンを食べるのはうれしい。

さて、23日の「天然酵母パン教室」も迫ってきた。

去年参加してくださった人の中で、3名が今年から麦を育ててパンを焼くようになった。

今年の参加者は、どうかなー?

pan.jpg 自家製の苺ジャムを乗せて・・・

6月9日(土)曇り セントジョーンズワート

セントジョーンズワートがメディカルハーブだということは、何かで読んで知っていた。

それが「うつ病」に効果的で、黄色い花は特に貴重なのだと、今日のお客さまに教えてもらった。

薬局や病院でまったく同じ名前の薬を出すところもあるそうだ。

「まさかこんなところで苗を手にするなんて・・・」と、嬉々として持ち帰られた。

毎日お茶にして飲むと、ふさぎがちな気持ちが晴れるのだという。

とっても簡単。フレッシュハーブにお湯を注いで、蒸らして飲んでもいいし、ドライハーブにして年中飲んでもいい。

ただし、病院でうつ病の薬をもらっている人は、主治医に相談してから飲むようにということも、お客さまのアドバイスだった。

セントジョーンズワートは、今の季節が花盛り。

heab139.jpg セントジョーンズワートの花

6月7日(木)晴れ 伝統工芸こどもチャレンジ教室

ポレポレの主宰する「野の手仕事仲間たち」が、今年は「伝統工芸こどもチャレンジ教室」を開催する。

毎年行ってきた「木工教室」や「草木染め教室」に加えて、「一閑張り」「陶芸」「ガラス工芸」の5つの教室だ。

中でも「ガラス工芸」は、吹きガラス体験を海辺のガラス工房「キロロアン」で教えていただくもので、私も楽しみでしょうがない。

各教室とも、定員は10名。たぶんすぐにいっぱいになる。

ホームページに「教室のお知らせ」を作りましたので、興味ある方はときどきそちらをのぞいてみてくださいね。

いつどんな教室があるか、チェックできると思います。

6月4日(月)晴れ 田植えの昼餐

昨日は雨だったが、今日は晴れ。水もたっぷり出来て、中期米の田植えができた。

さあ、おいしいお米に育ってくれよ。

泥んこになっているので、ポレポレは田植えの昼餐はいつも外だ。

最近、向田邦子さんの名作「ごはん」を読んで、「昼餐」という言葉を知った。

「晩餐」は知っていたが、「昼餐」に感動したのでちょっと使ってみた。

今日は古代米粉を朝挽いて、もっちりした米粉パンを焼いた。

レーズンも入れた。卵やバターはいっさい使わない。

(でも食べたら誰も信じないと思う。カギは「なたね油」。)

旬のレタスに、おからとひじきのハンバーグ、そしてコーヒー。

デザートはこれまた旬のびわの実。

指もつめも真っ黒になる。びわはいい染料なのだが、食べてもそれが証明される。

これはちょっといただけない。

pan001.jpg ベランダで昼餐。ピンクの花は昼咲き月見草

6月1日(金)くもり 6月を迎えた庭

ハーブでは、セントジョーンズワート、フェンネル、ローズマリーの花盛り。

ホタルブクロ、昼咲き月見草、ハニーサックル、時計草、山紫陽花、紅バラも咲いている。

野菜では、スイカ、かぼちゃ、ナス、きゅうり、プチトマトが花を咲かせた。

かぼちゃとプチトマトは、ほおずき大の実もつけている。

キーウィにも白い花。そして、もうずいぶん前から咲いている文旦のクリーム色の花が、いい香りを漂わせている。

ブラックベリーはピンクの花が咲いている。

ミモザはブロンズ色の種をぶらさげ、ブルーベリーの実がふくらんできた。

もうすぐ黒く熟しそうだ。

びわは収穫の時期。今年はなり年だ。コンポートもたくさん作った。

梅は少なかったが、スモモは食べきれないほどの実をつけている。

白桃はたくさんなっていたのだが、ぽたぽたと落ちている。いくつ残るかな?

実をとめるために消毒すると聞くが、うちは柿も桃も柑橘類も、消毒したためしがない。

落ちればそれまで、最後まで木に残って食べごろになったものだけ「いただきまーす」。

hana002.jpg キーウィの白い花

2007年5月の暮らし

5月26日(土)晴れ 金柑のタルト

高知市から須賀先生に来ていただいて、「一閑張り教室」があった。

今日は柿渋塗りの作業を予定していたので、天気が心配だったがすばらしい「柿渋日和」。

ベランダで初夏の風に吹かれて柿渋を塗り、エゴノキにかけて乾かした。

「あーいいなぁ。1泊2日の教室なんてありません?」

「帰りたくなくなった」

と、いつものようにわいわい楽しくステキな作品を仕上げて帰った。

ikkan010.jpg エゴノキに思い思いの作品を乾かす

今日のティータイムのケーキは、「金柑のタルト」。

庭の金柑がたくさんとれたので、甘露煮にして冷凍しておいた。

昨夜、うちの全粒粉で台の部分を作り、冷蔵庫で一晩寝かせておいた。

今朝カスタードを作り、金柑を並べてオーブンで焼いて冷ましていたのだ。

「うちの金柑、種があるの。ごめんなさい、食べにくいと思うけど」

おそるおそる出したのだが、これが意外や好評。

「おいしい! レシピ教えてください」と写して帰った。

昨日はナニワイバラの奥さまに、麻乃さんのレシピで作った「古代米粉とおからとココアケーキ」を届けたのだが、これも「レシピ欲しい!」とすぐに写していた。

・・・というわけで、麻乃さん、あのココアケーキレシピは私の手から広がっていますよ〜。

keki014.jpg めちゃ手作りっぽい金柑のタルト(種が見えるところが恐い)

今日は、東京からのお客さまもお見えになった。

よくあることだが、高知で暮らしたいと空き家や田畑を探していらっしゃる人だ。

毎年何組も訪ねて来るので私は驚かないが、須賀先生はびっくりしていた。

うまく見つかりますように。引っ越して来られたら、またゆっくりとお会いしたいです。

5月23日(水)晴れ おから

マイブームの「おから」。

なにしろタダでもらえるところがあるくらい、安い!

スーパーでも1袋20円で売っていて、それだけ買うとハンバーグもコロッケもお菓子も作れるくらいたくさんある。

ヘルシーで、用途も幅広くて、ありがたい食材だ。

今夜は麻乃さんにいただいたレシピで、「おからサブレ」を焼いてみた。

麻乃さんは小鳥の形だったけど、私はハートにしてみた。

このブーム、しばらく続きそう。

okara 004.jpg

5月20日(日)晴れ 麦刈りのあとの幸せなティータイム

麦を刈った。

去年より2週間も早い。

去年一緒に麦刈りも種蒔きもしてくれたIちゃんから、先日うれしいハガキが舞い込んだ。

大粒の麦の写真がハガキ上半分を占め、下には『夢だった麦づくりを実現させてくれたポレポレさんとキリコさんには、○○家一同で感謝です。人に感謝して自然に感謝して、とても幸せな気持ちです。ありがとうございました。今は天日干しをしています。とにかく収穫した麦を見てもらいたくて・・・取り急ぎお礼まで。』とあった。

Iちゃん、こちらこそ幸せな気持ちになりましたよ。ありがとう!

一足遅れてうちの庭の麦も熟し、今日午前中に刈り取って天日干しした。

2,3日干して蔵にしまい、必要な分だけ粉に引いて使う。

6月には「自家製天然酵母パン教室」もある。

mugi070.jpg 今朝、刈り取る前の麦たち

午後から麻乃さんが来る約束だったので、「おからとゴマと古代米粉のクッキー」を焼いた。

これでもかといわんばかりの、はーと・らいふ村特製「めちゃヘルシークッキー」(笑)

麻乃さんは「りんごと米粉のしっとりケーキ」を焼いて持ってきてくださったので、ハーブティーを入れて幸せいっぱいのティータイムを過ごした。

やっぱり麻乃さんのケーキは、格段においしい♪

レシピをさっそくいただいたので、今度挑戦してみるつもり。

そこで大ニュース!

野本えりかさんの「エコクッキング」が、近々実現できそうです♪

次回に麻乃さんとえりかさんと3人で会って、打ち合わせをしたら正式に発表しますね。

夜は、クッキーの残りのおからと今日収穫したばかりの新玉葱で、「おからハンバーグ」を作ってみた。

作ったらすかさず麻乃さんの真似をして、「レシピノート」に書く。

赤ペンで自分なりにアレンジも加えて、記録を残しておく。

えりかさんの教室、楽しみだな〜♪

cafe078.jpg 麻乃さんのりんごと米粉のしっとりケーキ

5月17日(木)曇り 厳しい環境

ポレポレは毎日、田んぼの準備をしている。

早期コシヒカリは田植えが終わったが、5月は中期と古代米(赤米・黒米)の田植えがあるのだ。

米作りは田植えをするまでの準備が、とても手間がかかる。

特に中山間の小さな棚田で米作りをしているので、草刈りや畔とり、水漏れの修理など、平地の大農家には想像できないほどの危険と手間がかかっている。

その上に今年は極端に水が少ない年で、棚田に水が無く苦労している。

今年は異常気象みたい。いや今年も・・・か。

去年、天然酵母パンの講師でお世話になったセイコちゃんから、今日お米の注文FAXが届いた。

「おいしかったって書いてる。よかったー。手間かけて作ってることが、おいしさにつながるのかな?」

「う〜ん、僕の体験では・・・厳しい環境が影響すると思うよ。ぎりぎりのところで生きようとするお米たちは、エネルギーがあるんだと思う。」

「そういえば、前にイモチが流行った時、うちは農薬をまかないからぼろぼろのお米になったことがあったけど、あの時濱岡さんが絶賛したもんねぇ」

「そうそう、僕は心配していたら、こんなにおいしいお米は初めてだと言ってくれて・・・。あれは貴重な体験になった。お米も人間も同じ。ぎりぎりのところで生きる人間も、エネルギーを蓄えて豊かな味が出るんだと思うよ」

そうか、いい発見だなー。

ポレポレの体験的持論、苦しんで生きている生徒たちに話そうかな。

5月16日(水)曇りのち雨 エゴノキに白い花

庭はストロベリーキャンドルの赤から、昼咲き月見草のピンクへ。

そして、エゴノキと文旦の白い花が咲いている。

文旦の花は、庭中に甘いいい匂いを漂わせていてうれしくなる。

エゴノキは緑の芝生に一面雪のように白い花を積もらせ、やがて実をつけるのだ。

次は黄色い花が庭の主役になる。

セントジョーンズワート、ハルシャギク、かぼちゃも黄色い花だ。

蕾をふくらませて、ちゃんと準備しているのが分かる。

梅は漬けた。麦刈りももうすぐだ。

niwa067.jpg 二階のベランダからエゴノキとその向こうに麦の庭を見下ろす

5月12日(土)晴れ 古代米粉のパンとシフォンケーキ

お客さまにいただいた米粉カステラがとてもおいしかったので、古代米を粉にしてパンとケーキを焼いてみた。

小麦を粉引きする機械で粉砕し、ふるいにかけて細かくして使う。

最初にパンを焼いたら、色も紫色がきれいだし、もっちりして香りもとてもよかった。

次は米粉のシフォンケーキを焼いて、両方を午後からのお客さまに出したらパンの方が人気があった。

シフォンケーキはやはりもっちりより、ふわふわの食感がいいのかもしれない。

今年は「海さち山さちプロジェクト」で、3回ほどおいしい企画をしている。

まずは6月に「天日塩作り見学と天然酵母のパン教室」。

10月が「古代米の棚田と古代米を使った料理教室」。

11月が「黒砂糖の作り方見学とぼかを使った料理教室」です。

6月23日の教室は、申し込み受け付けています。「はーと・らいふ村」までご連絡ください。

小学生以上の親子で参加できますので、よかったら楽しんでくださいね♪

cafe063.jpg 古代米粉のパンは紫色

5月8日(火)晴れ わくわく体験隊

2年生と片魚地区のハウスにお邪魔して苺狩りを楽しみ、苺ジャムを作ってきた。

ハウスに近づいただけで甘い苺の匂いが漂い、しばらくはトレーに入れるよりも口に運ぶほうが多い(笑)

もう苺の出荷も末期になったので、自由に取らせてくださったのだ。

3キロずつ4つの大鍋でジャムを作って、生の苺もたくさんお土産に持って帰ってきた。

生徒も持参したビンでジャムを家庭に持ち帰り、同僚の先生たちに苺を持って帰ってもらってもまだ余る。

それで1年と3年にもジャムを持ち帰ってもらおうと、学校の大鍋を自宅に持って帰って夜もジャム作り。

まったく今日一日、苺づくしだったわけだ。

次の朝、また大鍋を抱えて学校へ行ったら、校庭でテニスをやっている生徒たちが、「先生、おでん作ってきてくれたの?」だって。

まったくもう、季節感が無いのかきみたちは。苺ジャムだよ。

それでも授業で開口一番、「ジャムどうだった?」と聞いたら、みんな口をそろえて「おいしかった!」。よしよし。

体験の様子を新聞にまとめることになって、タイトルを決めた。

「総合学習」とか「地元の産業」とか、硬い、平凡なタイトルしか生徒から出ないので、ネーミング大好きの私が「わくわく体験隊」と提案したら、多数決で決定してしまった。

「なんかどっかで聞いた気がする・・・」と言ってる子もいたけど(笑)

これから「葡萄狩り体験」「四万十川カヌー体験」「炭焼き体験」「椎茸の佃煮作り」・・・いっぱい続く。

生徒以上に私もわくわくしている。作文ネタがいっぱいだ。

職員室ではまだまだ先生たちが、体験プログラムを口にしている。

「沖ノ島に連れて行って、キャンプさせたら喜ぶぞ」

「釣りもできるしねぇ」

まっこと平和な学校や♪

itigo016.jpg たちまちいっぱいになる

5月7日(月)晴れ 百姓冥利

今日は5時限目の授業を中断して、隣のお地蔵さんのお餅拾いに全校生徒で行ってきた。

信じられないでしょ?! 私も最初耳を疑ったけど、ほんとの話。

何だかいいな〜、こんな学校が四万十川沿いにはほんとにあるんだから、楽しい♪

中学校だけじゃない。保育園も小学校も地域の人も・・・、みんな集まってきてわいわいにぎやかにお地蔵さんの前でお餅を拾ったんだから。

地域の子どもが通っている学校は、地域の人とともにあるのが普通なんだと思う。

生徒の後方で拾ったのであまり届かなかったけど、それでもお餅19個とお菓子を1袋拾ってきた。

明日はこれまた地域の苺ハウスに2年生とお邪魔して、苺ジャムを作ることになっている。

お弁当もそちらで食べる。「楽園」みたいな中学校だ。

今日のタイトルとどう関係があるのだ??・・・ご心配なく。

帰宅してPC開いたら、お米の注文が2通入っていて京都と高知市からだった。

それが2通とも同じ内容で、びっくりしてポレポレを呼んだ。

偶然だろうけど、これも何かのご縁のような気がして不思議だ。

「ほかのお米も食べたりしているけど、やっぱりはーと・らいふ村のお米がおいしい」という内容で、1通には「子どもも気がつく」とあって驚いた。

やっぱりおいしいんだろうか? 子どもが分かるというのは、うれしい話だなあ。

ポレポレは百姓冥利に尽きるだろう。

秋には子ども対象の「古代米の棚田見学と料理体験教室」を企画している。

たくさんの子どもに田んぼを見てもらって、古代米の料理を作って食べてもらいたい♪

5月5日(土)曇りのち雨 ここには何でもある

昨日から雨が降りそうな気配だったが、今にも雨粒が落ちてきそうに見えて降ってこない。

この時とばかりに、バジルとディルの種蒔きや地這いキュウリの苗の移植をせっせとやっていたら、とうとう午後2時過ぎに降り出した。

こんな雨はうれしい。ジョーロで水をやる手間が省けた。

夢中で動く力仕事は、気がついた時はけっこう疲れている。

昼間っからいただきものの白ワインを冷蔵庫から出して、「おいしい♪」なんて上機嫌で飲みながら、モクとハナのクッキーを焼いた。

2匹ともクッキーが大好きだ。

もうすぐ新麦が収穫できるので、去年の小麦粉を全部使い切ってしまおうと、特別にモクとハナ用のクッキーを焼いている。

うちの全粒粉を水でねってオーブンでこんがり焼いた、すごーいナチュラルなクッキーだ。

昨日は高知市からのお客さまがあったが、かなり道路も道の駅も混んでいたみたいだ。

世の中はGWまっただ中だというのに、まったくどこにも出かけたいと思わない。

ここには何でもある。

ここにあるものを大切にしたいなぁ。

cafe055.jpg モクとハナのクッキー

5月2日(水)晴れ 生命力

夏も近づく八十八夜♪

仕事は振り替え休日で、1日中家にいていっぱいいろんなことが出来た。

料理もおやつも、時間をかけて手作りできるのが楽しい。

何も特別なことはないのに、夕方になると「幸せな1日だったな〜」と心からそう思う。

家でやりたいことを好きなだけやっていたら満たされるというのは、なんて安上がりな幸せだろう(笑)

朝から洗濯物を干して、畑の草を引いてトマトとかぼちゃを植えた。

以前引いて積んでおいた草が、いい肥料になっている。自然はムダなものがない。

植えたあとにはワラを敷いておく。水をやったら完了。

いや、まだだ。トマトには「手」(支柱のことをそう呼ぶ)をしなければならない。

竹を切って木槌でたたいてさして、ひもでくくっておく。

その時、ふと「えんどう豆の手は、たしかポレポレが剪定したさくらんぼの枝をさしていたなぁ」と思って見たらびっくり!

なんとみずみずしい若葉が芽吹いていたのだ!

すごい生命力に感動してしまった。切られた枝がえんどう豆の手として役立っただけでなく、土にさしたことでまた命をふきかえしたのだった。

写真で分かるかな?

niwa015.jpg

畑仕事をしていたら隣のおばさんが、「キリコちゃんそのきれいな花をちょっとくれんろうか?」とやってきた。

春菊とストロベリーキャンドルが満開なのだ。

「どうぞ、どうぞ」と腕いっぱいかかえるほど差し上げると、大喜びで帰っていった。

先日のスローカフェでも、麻乃さん、れいさん、りわこさんにも、お花とにんにく(すごい取り合わせ!笑)をお土産に差し上げたが、庭(=畑)にあるものを分け合えるのは本当にうれしくなる。

疲れたらベランダで休む。

エゴノキがちょうどいいあんばいで木陰をつくっている。

いいお天気で静かな村に小鳥たちのさえずりが響く。

先日初めていらしたれいさんが、「断食と瞑想の会」を工石山でやっていると話してくれた。

断食のことはよく分からないが、瞑想は実感としてよく分かる。

私にとってはこんな暮らしそのものが、瞑想なんだ。

ベランダで前の山をながめ、庭の草花を見ながら、車も通らず人影もない一日を過ごして、小鳥たちとお茶を飲んでいると、そう実感する。

あっ、そうか! だから心が満たされるんだ。何もないのに幸せになるというのは、そういうことだったんだ。

niwa018.jpg 向こうに見えるのは麦です。もう色づき始めてる♪